「テラフォーマーズ リベンジ(TVアニメ動画)」

総合得点
61.3
感想・評価
269
棚に入れた
1477
ランキング
5342
★★★★☆ 3.2 (269)
物語
3.1
作画
3.0
声優
3.4
音楽
3.1
キャラ
3.3

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

迷走感が漂う。

アニメーション制作:LIDENFILMS/TYOアニメーションズ
2016年4月 - 6月に放映された全13話のTVアニメ。
原作は『週刊ヤングジャンプ』にて作者病気で休載中の漫画。
原作者は、原作・原案/貴家悠。作画/橘賢一。
監督は福田道生。

【概要/あらすじ】

ジャンルはSFバトル漫画。

27世紀の地球で増加し、対抗手段もなく死を迎えるだけだった「A・Eウイルス」
それは、21年前に人類悲願の公共事業「テラフォーミング計画」の一環として、
火星に降り立ったバグズ2号の乗組員が人型火星ゴキブリ「テラフォーマー」との戦いで敗死するなか、
かろうじて生き残った小町小吉ら2名が地球に生還したときに付着していたのが原因とされる。

治療薬の研究と作成素材のために「テラフォーマー」を大量に持ち帰る必要があるとして、
国連宇宙局「U-NASA」による火星有人踏査計画「アネックス計画」を発動。

小町小吉をリーダーとして世界各国からの計100名の乗組員が火星に飛び立ったが、
火星上空での「テラフォーマー」の襲撃で乗組員が無残に殺され、各班が宇宙船から緊急脱出をした。

当初100名の乗組員に対して「テラフォーマー」の数は数億。
全員が「M.O.手術」によって人外の生物の特性を移植された強化人間とはいえ戦闘能力の個体差が大きく、
厳しい命がけの任務になるのは必然であった。

また、世界各国にはそれぞれの思惑があり、仕組まれた状況。隠された真の目的。
この計画の参加チームは一枚岩ではない。

ドイツ班の全滅。中国班の裏切り。戦いは対「テラフォーマー」に限らず、
陣営同士で同盟関係も殺し合いもあり、地球の各国家の代理戦争の様相を帯びてきたのだった。

【感想】

原作7巻から11巻冒頭の第108話までをアニメ化。

1期もアニメ作品としては難ありでしたが、原作ファンから酷評気味の2期。
アニメだけ観て感想を書くことも可能でしたが、原作ファンの悲哀を共感できないので、
原作20巻までを読んだ上で観てみました。

原作は累計1400万部という人気漫画作品でありながらも、
アニメ版1期は売上的に平均1000枚届いたかも怪しい程度だったらしく、

人気アニメにすべくスタッフ総入れ替えでリベンジに挑んだ本作品。
監督の福田道生、シリーズ構成の荒川稔久。お二人とも萌えアニメ畑の方ですね。
アニメ制作にTYOアニメーションズを加えて共同制作。
TYOアニメーションズってキレイな某火星アニメで日常作品の丁寧さに定評がある会社ですね。

1期が売れなかった理由として暗い画面とシリアスで重苦しい雰囲気がダメだと思ったのでしょうか?
ヒット作要素を盛り込んで古臭い原作(それが長所ですが)を今風にアレンジしようって感じですね。

聖飢魔IIによる主題歌。爽やかスポーツアニメみたいなEDソング。確かに1期とは別物っぽい。

1期を観てない人への配慮なのか1期で観た場面『ボク春風桜人10歳』の再放送の繰り返しがまどろっこしく、
原作にないアニメオリジナルセリフの数々が軟派なコメディっぽく作品をぶち壊し。
原作はネタ漫画でもありますが、硬派な作品でしたのにね。

作画などは制作会社が培ったノウハウを遺憾なく発揮していて、
絵単体で判断するならば決して悪くはないのですが、原作付き作品で考えるならちょっと問題あり。
原作の劇画タッチに反して爽やかっぽくしているがために、
絶望感や緊迫感に欠けていて確かに苦情が出るのも無理は無し。

中国人の紅ちゃんなんか原作デザインに似てなくて大和田秀樹の漫画に出てきそうなロリっ子少女になっていたりと、
割りと好き放題やってる感がありありですしね。

劉さんやアシモフの声優の好演もあって、オジサン同士の暑苦しいマッチョバトル展開など、
原作通りにやっている部分は決して悪くはないのに、色調が明るすぎたり爽やかコメディアニメ演出ぽくなってるのが、
え?これ?テラフォーマーズに似つかわしくなくない?て感じで台無しにしていますね。

日常を舞台とした感動系アニメが得意な会社だけに、回想シーンが爽やかで綺麗。
でも、暑苦しくて臓物飛び散って男性フェロモンがムンムンするような作風がテラフォーマーズの醍醐味だったような。

TYOアニメーションズは得意なジャンルでは能力を発揮する会社ですが、今回は明らかに畑違いだったのではないか?

原作は確かに面白いのでありますが、原作通りにやっても売れないし原作を消臭してアレンジしても違和感でダメ。
3期でもう1クールやらないと火星での戦いは終わらないのですが、2度コケてしまって難しいですし、
やはりアニメ化には向かない素材には違わなかった疑惑が浮かばずにはいられなかったですね。

回想シーンのまどろっこしさが1期より薄まったのは良かったですけどね!


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2017/06/03
閲覧 : 397
サンキュー:

30

テラフォーマーズ リベンジのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
テラフォーマーズ リベンジのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

蒼い星が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ