「アリスと蔵六(TVアニメ動画)」

総合得点
75.5
感想・評価
558
棚に入れた
2472
ランキング
784
★★★★☆ 3.6 (558)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人になるための物語

 原作は未読。
 異能バトルから始まり、人との交流を通して成長していく少女の物語になったと思ったら、
終盤は子供のシリアスな悩みの問題が中心になったりと結構盛り沢山な内容だったが、1クールに
うまいことまとめあげた非日常的日常系作品。
 中盤で樫村 紗名の正体が判ったり、田村 ゆかり氏演じる謎の女性(おそらく大人になった
紗名かな?)の過去回想が描かれるに、これは「人でないものが、人になる物語」なのかな?と
いった感じ。
 そう考えると前半のバトル展開は人となるために籠(研究所)から出るための戦いであり、以後は
人として生きるための学びの道といったわけで、いきなりのテイスト変化も納得。
 もっともいずれの展開も紗名の成長譚の舞台装置だけに終わらず、結構ちゃんと取り組んでいる
感がある。
 バトル展開は二つの組織抗争という本格的なものだったし、終盤の敷島 羽鳥などはもはや
こちらが主人公なのでは?というぐらいにフィーチュアされていたし。
 とはいえ、シリアスなはずのバトル展開もクライマックスの一条 雫対ミリアム・C・タチバナが
メイド服と和服の戦いになっており、どことなくユーモラスなものも感じてしまう。

 キャラに関しては主人公である紗名の言動、思考、態度などがいかにも子供によくあるもので、
こういった部分にかなりのリアルさを感じると共に、彼女の魅力に繋がっているような感がある。
 この紗名を始めとする子供達に対して、それに接する多くの大人キャラが登場するが、いずれも
大人らしい大人といった印象で、それぞれの立場で子供を見守る存在であることが多く、この姿勢が
かなり好印象。
 その中でも群を抜いて魅力的だったのは、紗名を引き取ることになった老人の樫村 蔵六に
尽きる。
 他の大人キャラが比較的物わかりがいい人が多い中、いい意味で頑固なところがある。言うべき
ことははっきり言い、それでいて愛情に満ちている素晴らしいキャラ。

2020/01/19

投稿 : 2020/01/19
閲覧 : 302
サンキュー:

9

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