「雲のむこう、約束の場所(アニメ映画)」

総合得点
71.7
感想・評価
846
棚に入れた
4688
ランキング
1248
★★★★☆ 3.7 (846)
物語
3.6
作画
4.1
声優
3.4
音楽
3.7
キャラ
3.5

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ネタバレ

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

宇宙の見る夢 少女の見る夢 釣り合わない現実  

2004年公開の劇場用アニメ 91分

監督脚本 新海誠

2002年のほしのこえに続く新海監督の第2作目。
第二次世界大戦後、日本は北海道を共産圏に組み込まれ、
分断されたまま、50年以上たっていた。
ほしのこえとは打って変わってハードSF風の設定で、
60年代ニューウェーブSF小説風のストーリーが展開される。

眠り病にかかり意識を取り戻せない少女の夢が宇宙の運命を左右するという、
セカイ系特有の設定だが、残念ながら空回りしているようにも感じた。

{netabare}宇宙の見る夢、それは因果律に捕らわれない別世界の現象。
並行宇宙を巻き込んだ破壊は宇宙の消失(範囲は狭いだろう)を誘うにもかかわらず、
狭い了見で軍事利用に使うという愚かな行為と、子供たちの純粋な願いは釣り合わない。
のちに「ぼくらの」でも見たバランスの悪い設定にも近い。
説明が多く、少女の悲劇的な運命も意味を見出せない、意識は高いが纏まりの悪い作品になって知ったように感じる。{/netabare}
年代を考えれば、今後のアニメの進歩のために必要な作品ではあったと思う。

廃駅のビジュアルは後のefの舞台のイメージにつながる。

自分が始めて観たのは07年ころだと思うので、04年に観ていれば大きな衝撃を受けた可能性もある。
高度な理屈をパワーでねじ込む冨野流とは違い、静かに語りかける新海流には合わないストーリーだと思いました。

投稿 : 2017/08/03
閲覧 : 421
サンキュー:

25

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