背すじをピン!とちはやふる(TVアニメ動画)

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「ちはやふる」

よみがな:ちはやふる

放送時期:2011年秋アニメ(2011年10月~2012年3月)

★★★★★ 4.2
物語:4.4 作画:4.1 声優:4.1 音楽:4.0 キャラ:4.2
総合得点 91.2
感想・評価 3660
棚に入れた人 16047
ランキング 10
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。(TVアニメ動画『ちはやふる』のwikipedia・公式サイト等参照)

sekimayoriさんの感想・評価

2017.09.10 23:17 sekimayoriの評価 | 観終わった| 153が閲覧 ★★★★☆ 4.5 評価対象: ちはやふる(TVアニメ動画) 物語 : 4.5  作画 : 4.5  声優 : 4.5  音楽 : 4.5  キャラ : 4.5

背すじをピン!と

競技かるたに魅せられたヒロインと仲間たちの青春譚。


ちはやふるを観ていると、自然と背筋が伸びるような気がします。
居住まいが正される、とでもいうのでしょうか。
説教臭いわけではありません。
むしろ、スポ根、恋愛、友情、なんて美味しいものばかりが詰まった、がっぷり四つにエンタメな作品です。
萌えアニメに染まりきった悪いオタクも、童心を思い出して画面にかじりつかずにはいられません。
だから視聴中、現実には、前のめりで背骨の曲がったひどい姿勢になっているはず。

でも、テレビの前で、心はいつもナチュラルに端座しているのです。
登場人物たちが放つ輝きに、敬意と親愛と憧憬を表して。
背すじをピンと。
彼ら彼女らのちはやふる思い、それを取りこぼしてしまわないための、僕の小さな決意です。


さあ、ポエムはここまでにして。
『ちはやふる』、素晴らしい作品ですね。
少年漫画らしいスポ根の高熱に、少女漫画らしい初々しい恋愛の微熱。
そうした若い熱量にも負けない、大人たちの視線の温かさや競技かるた・和歌の魅力。
そして、それらすべてを伝導率120%で視聴者に伝えてくれる、アニメーション技術のハイレベルさ。
老若男女、誰にでも勧められる快作だと思います。

既にたくさんの方が様々な視点から魅力を語ってくださっているので、私からは、キャラと競技かるたの魅力の美しい相補関係についてだけ。
{netabare}
競技かるたって一見地味です。
そもそも競技の知名度自体低いし。
やってることも、外野から見ればすごくシンプル。
前提として歌を覚えてしまえば、試合会場では読まれる歌に合わせて札を取っていくだけ。
でも、表層的な単純さの奥底に、深い競技性と豊かな文化的背景が隠れている。
私も含めほとんどの視聴者は、本作に触れる中でそれに気づいていくわけですが、このちはやふる1期は、その提示の仕方が抜群にうまいんです。
というのも、瑞沢高校の各選手や対戦相手一人ひとりが、競技かるたの様々な側面を映す鏡になっている。

例えば競技面の魅力。
太一のスタイル・試合描写は、かるたにおける暗記力、集中力、試合を通しての思考力の必要性を表しています。
同様に、机くんからはデータ収集・分析への親和性や配置等の戦術の存在が。
肉まん君からは、身体と頭脳の協働や試合中の流れの重要性が学べる。
また、かるた部の面々以外にも、原田会長や金井さん(「ラッキ♡」のご婦人)は、年長者なりの戦い方、経験値に裏打ちされた強さがあることを思い知らせてくれます。

加えて、文科系スポ根として非常に真摯だと思うのが、競技かるたの文化としての魅力もふんだんに表現してくれていること。
その意味で、百人一首は(数百年の時を隔てていても)僕たちと同じ人間が紡ぎだした想いの欠片であることを思い出させてくれる、かなちゃんの存在は大きい。
人の感動が込められた31文字の美しさは、絶対に心を豊かにしてくれます。
そして何より、かるたを通した人と人との繋がりが、しっかりと描かれている。
原田会長と太一・千早、翠北会の北野会長とユーミンの間の子弟の絆。
北央の伝統が象徴するチームとしての縦の絆に、瑞沢が共に過ごす時間の中で育んだ横の絆。
自分のかるたに亡き祖父を見出し救われる新。
そして、新と出会い人生の目標を手に入れた千早。
世代を超えても変わらぬ競技性の中で、老いも若きも同じ舞台で真剣に競い合えるかるただからこそ実感できる繋がりが、かるたの作り出す文化として提示されていて、何気ないシーンで目頭が熱くなります。

こうした競技かるたの魅力は、水沢高校かるた部の面々が努力し成長する中で自然に描かれています。
確か中学時代の千早が作中、陸上部に所属する理由を「全部かるたに繋がっている」と表現していました。
一面ではその通りで、作中で説得力を担保する量と質で描かれる努力は、全てかるたのためのもの。
でも、それは一方通行じゃなくて。
かるたに懸けた情熱のお返しに、登場人物はみな、かるたの奥深さに触れ、人との繋がりを得て、眩しいばかりの輝きを獲得していきます。
キャラクターを通して競技の魅力を描き、競技を通してキャラクターが魅力的に成長する。
スポ根として完璧な二重らせんが構築されていて、これで熱くなれなきゃ嘘ってもんでしょ。
{/netabare}

ということで、どの年代でも楽しめる文科系スポ根少女漫画の完成形。
毎回テンションが落ちず、メインテーマのアレンジが流れるシーンでは、いつもこみ上げてくるものがあります。
2クールの〆方が中途半端(でも2期があるぜ)なのと、新の描き方は原作の方が丁寧だった気がする(完全に主観ですが)以外は、欠点らしい欠点がないのでは。
お勧めしてくださったレビュア―さんに感謝を(/・ω・)/

あと、太一は最高の燃えキャラにして萌えキャラ。
ライバルたる新も魅力的すぎるだけにつらい……つらくない?


【92点】

 サンキュー(17)

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