「彼女がフラグをおられたら(TVアニメ動画)」

総合得点
67.5
感想・評価
1056
棚に入れた
6495
ランキング
2353
★★★★☆ 3.3 (1056)
物語
2.9
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.2
キャラ
3.4

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まりす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

キャラの同調と存在感について

原作小説未読です。

この作品の魅力や特色については他の方が十分に
語られていると思いますので、私が気になった点を書きます。

この作品は主人公を中心としたハーレムが形成されているわけですが、
女の子達の異常なまでの心の同調が目につきます。

日常パートで画面内に複数名のキャラが登場している場合、
全員が同じ表情で同じ対象を見ています。
微妙に表情が違っている場合でも、大体同じことを考えています。
たまに出る心の声まで同じことを言っています。
(例)茜「それ私の下着ですー!」
   (でかかった)(でかいのじゃ)(でかいわ)(でかいな)
   以下3件省略

なんでだろう…と疑問に思い、監督である渡辺歩さんの経歴を
見てみると、何となく納得がいきました。
渡辺監督は20歳で動画デビューされた当時から40年以上もの間
原画や監督の立場で「ドラえもん」に携わっていらっしゃいます。
特に映画版に顕著ですが、のび太達の結束や心の同調は凄いもんです。
がをられの原作小説でも皆仲が良い設定なのでしょうが、
この監督によって更に拍車が掛かっているのではないでしょうか。

もうひとつは、13名の女の子(?)を13話の中でどう霞ませず
取り扱っていたかです。
色々考えましたが、上の例に挙げたようなシーンを多く挟むこと自体
がその技法になっているんだと思います。

例えが良いかわかりませんが…
初音ミクのライブの話を聞いたことがあります。
特殊なモニタに投影された3Dモデルが歌い踊るわけです。
スタッフの話によると、リハーサル中は全く現実感の無い3Dモデル
が、ライブ中は観客の圧倒的な支持や視線によってまるで
「そこに存在している」ように見えるそうです。

最初の例に関連付ければ、
茜の動きに対して複数のキャラが同じ反応をしている様を
描写することで茜の性質が引き立つのと同時に、
「複数名の共通認識」の対象となることで存在感が高められている
んだと考えます。

思えば、あんまり空気と化してたキャラはいなかった気がします。
ただ、製作スタッフの技の気配を感じはするものの、
女性キャラの心情が平準化されすぎてキャラへの感情移入が
全くできなかったのは残念でした。

お目汚し失礼しました。

投稿 : 2017/09/15
閲覧 : 356
サンキュー:

3

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