STONE さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
スチームパンク的世界の美少女スパイ
スチームパンク的世界のスパイもので、登場するのは美少女スパイというコンセプトが面白く、
それがうまく表現されていたみたい。
スチームパンク的と書いたが、SF的ガゼットはケイバーライトぐらいか。
それなりにクールでシビアな世界観に可愛らしいキャラデザインは当初やや違和感があったが、
慣れの範疇。
ストーリーは5人の少女達の諜報活動を描いたもので、謀略のための嘘だらけといった状況だが、
そんな中で主人公のアンジェとプリンセスは仲間さえ知らない秘密を共有しており、この嘘だらけの
世界の中の更なる嘘といった感じの複合要素がドラマとしての面白さを高めている感があった。
全体的にスパイの非情さや諜報活動により生じた悲劇に重点を置いているために割と重たい
ドラマといった印象。
加えてメンバーの過去も悲劇性を帯びていることもあって、全体に暗い印象が強く、OP映像から
想像されるような軽快な痛快アクションといった明るさはあまり感じられなかった。
前述のスパイの非情さを象徴していた感があったのがアンジェだが、これがプリンセスのことに
なると急に弱々しくなってしまうところが彼女の面白さであり、それが魅力に繋がっていたような。
各話の印象は主筋に連なるもの、幕間的なもののいずれも話としては割とよくできており、
全体的に安定感を感じる。
回によっては状況が複雑で流し見だと判りづらいような回もあるが、その分見応えを感じる。
安定感を感じる反面、全話が平均的面白さといった感も強く、最終編に当たるラスト2話に
関してはクライマックスとしてはやや弱かった感も。
各回が時系列順ではないのが特徴で、時系列にしないことでミステリー的効果をあげている
部分があったが、全体としてはそれほど意味が無かったような感じ。
軽快なジャズを基調とした音楽もいい。
作画的には5話の藤堂 ちせと父である藤堂 十兵衞との戦闘は見応えあり。
2019/09/07