「夜は短し歩けよ乙女(アニメ映画)」

総合得点
74.2
感想・評価
333
棚に入れた
1734
ランキング
909
★★★★☆ 3.8 (333)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.8

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さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

森見×湯浅ワールドを体験

お恥ずかしい話、湯浅政明氏の名前は数年前に初めて知った。
それまでは、湯浅=ポケモンの監督だったので、湯浅監督の手掛ける―--…!という謳い文句で観た映像があまりにかけ離れ過ぎていて混乱を生じさせたりもしたものだ。

湯浅政明氏は劇場版クレヨンしんちゃんなどで有名な独特なカメラワークやパース感、動きを用いられるスーパーアニメーター。
演出歴も長く、1990年代からちびまる子ちゃんのOP辺りから始まり、ケモノヅメ・カイバなどサブカル的でコアなアニメ作品の監督を手掛ける人物。

原作小説・森見登美彦氏×監督・湯浅政明氏という組み合わせなので、あまりに有名な四畳半の系列を組んでいるのは間違いない。
演出などあらゆる面で共通している部分があるようだし(未だにたまたま観た二話数しか知らない人間が言えることではないが)番外編くらいの気持ちで観ればいいのかもしれない。

さて、私がまともに観た森見登美彦氏、湯浅政明氏の作品は本作が初めてである。
機会が無かったわけではないが手を出しにくかった。観ていて疲れそうというイメージが先行していたためだ。
ここにきて、ようやく見るに至った理由は芸術としてのアニメーションへの理解とタイムリーな話題性をもっていた事、映画1本分なら肌に合わなくても耐えられなくはないだろう。という条件が揃ったからだ。
初めての湯浅ワールドは悪くなく、むしろ楽しいと思える人時だった。キャラに関しては、やっぱり個性が強すぎるので、共感してどうという事は無かったけれど、映像による情報量がとても多くて、中々飽きが回ってこないのが凄いところ。それでいて映像・演出・物語・デザイン全てがトリッキーにもかかわらずごちゃごちゃになっていないのは流石の手腕としか言いようがない。
さらに意外だったのは、案外冷静に観られてラブコメとしてしっかり面白かったというところ。
原作未読なのでどの程度原作に寄るのかは分からないが乙女と先輩の関係性が非常に上手くもどかしく書かれていたと思う。

これは、(パーツでしか観たことのない)四畳半より森見×湯浅ワールド初心者にお勧めしやすいのではないか?
少なくとも私はこの「夜は短し歩けよ乙女」で両者に対する好感を持ったと思う。機会があればほかの作品を観てみようかと思うくらいには、良かったな。

投稿 : 2017/12/25
閲覧 : 248
サンキュー:

8

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