「アイドルマスター シンデレラガールズ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.3
感想・評価
1006
棚に入れた
4794
ランキング
1336
★★★★☆ 3.8 (1006)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.8
音楽
4.0
キャラ
3.9

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ネタバレ

菊門ミルク大臣 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

常識や倫理観、必然性と整合性を欠いたシリアスはシリアスに、物語に非ず

1期2期合わせてこの評価。

常識や倫理観、必然性と整合性を欠いたシリアスはシリアスに、いやそもそも物語にすらならないでしょ…

あとさ、作品にはそれぞれ良さや向き不向きがある。
それ無視してやりたい事すらろくに出来てないってのはもはやプロとしてどうかなぁ…



何が酷いって人物像とそのキャラが起こす問題が合致していない。
まぁそんな描写無かったけど、未央は友達思いで仲間を大切にする子なんだって脚本家が言い訳してたけどさ、そしたら6話おかしいよね。
応援に来てくれた友達に対してもそれから他デビューメンバー達にも。
真逆のことをやってる上そもそもなんだけど、知名度ないんだから客がたくさん来るわけない事くらい分かるだろうって話。
で、ここでまた人物像のお話だけど、未央自体オーディション受けて入ってきてるわけさ。それからCIの収録現場では色々分かったような事言っててこれってアイドル業界についても無知ではない証拠なんだよ。まぁオーディション受けて入ってきてるから当たり前だけど。
そんなキャラがデビューからお客さんがたくさん来てるってどうやったらそんな脳みそになれるのやら…
美嘉と言う売れっ子のバックダンサーやって味をしめたと言う事にしたかったのかもしれないけど、それとデビューしたての自分らとの差がわからないって、今日日小学生でもその辺わきまえてるような内容なので説得力があまりにも無い。
もしも、もしもこんな幼稚な内容が、それでも誰がやっても説得力皆無だけど未央よりは人物像的に合致しそうなのは無理矢理アイドルになった感のあるスカウトされたアイドル知識ゼロに近い存在の凛くらいかな。それでもまぁ無理があるけれど…
だから本田未央と言うキャラがここで取り返しのつかない事になり、また事ある毎に「お前が言うな!」と言う発言行動を起こすためこれを見る度に怒りすらわく糞キャラに。
しかも7話では問題のすり替えが起きてるし。
客が少ないというものからお客さんの表情がどうとか謎のすり替えが起きてうやむや。
此処でこんなに客が少ないと騒いでたけどそれ以降のユニットには最初から客がかなりついてて本当に適当だなぁ。
凛で言うと、1期と2期でキャラが違う。
1期はいざという場面では最も頼りになる姉御っぽい一面。2期は我儘で女の嫌な部分だらけの糞キャラと言う風で何でかなって調べてたら
構成に携わった2人の間で擦り合せることなくキャラを動かしてたみたい。それぞれの考える凛と言う人物像擦り合せてないからぶれてるんじゃないかな。基本的なことやってないんだね。
基本的なことと言えば話作りもそうなんだよ。
きちんと理由付けして話が作れていないのでおかしなとこだらけ。
全部そうやって進めるからその皺寄せをアイドル達が背負う羽目に。
脚本、構成の力量不足でとんでもない性格にされてるアイドルだらけ。何これ?

私の求めていた話と違うから気に入らない。
とかそんな幼稚な話ではなく、どんな方向性でも良い。良いけど、描いたからにはきちんと描け。
例えば秋ライブ。

そもそも秋ライブがどんな場面か。
本当は冬の舞踏会がシンデレラプロジェクト(以下CP)の審査の場であったが急遽頭のおかしな常務でお馴染み346常務が思いつきで秋ライブを審査の場にしてしまい、ここの結果次第ではCP解散という場面。
ここで解散後どうなるかは明言されていない。それ自体酷い話ではあるがウサミン回で示されたのは頭のおかしな346常務が推し進める高級路線にそぐわないアイドル
俗に言うイロモノキャラは窓際に追いやられたりイロモノ封印要するにアイドル生命を断たれる。
個々のアイドル達がやりたいように動けなくなるのは嫌だ。という事で常務に反抗しているわけ。
認められなければアイドル人生お先真っ暗って事。
だから皆で頑張って協力し合おうってのが2期の最初からの流れ。
此処で踏ん張らなけりゃどうしようもないって時に裏切る凛とアーニャ。そして未央はソロ活動で秋ライブ不参加。その余波で何故か裏方に回される卯月さん。
まず未央について。
これは最大の謎です。
状況が状況なので此処で演劇を始める意味が全くわかりません。
皆が何をしているか?秋ライブについててんやわんやしてる中一人だけ演劇に走ります。
誰か教えてください。
CP解散瀬戸際で審査のための秋ライブ間近。凛のせいでユニット活動無理。
そんな時に演劇やろうってなるのでしょうか?
秋ライブの片手間で、空いた時間でやるのならばまだ分かるのだけど未央は結局裏方にまわるので片手間というわけでもありません。
そんな暇があるのならソロか卯月と即席ユニット組めるわけで…
もしも審査通らずCP解散となった場合これは演劇も出来なくなるのではないか?
皆がCP支えてる中一人だけスキルアップをはかろうとしてるこいつは何なのか?周りは何故無反応なのか?プロデューサーは何故OKしたのかもはや常人にはわかりません。意味不明ですがとにかく皆が大変な思いをしている時に助けようとしない人間は駄目です。ましてやそこに属しておきながらですのでどうしようもありません。

秋ライブでの頭のおかしいやり取りのほとんどに言える事は「今やるべき事かな?」
という事で揉めてます。
まずは目先の秋ライブを成功させてそれから各自好きな事やりなさいよ。
としか言えません。
CPを常務に認めさせるのがそれまでに築いてきた2期の芯の部分であったにも関わらず、その審査の場でやるべき事は何なのか?何をどうするかの優先順位がアイドルはもちろんプロデューサーすらわかってないという始末。
ストーリー滅茶苦茶です。

他CPについて。
美波は裏切られましたがめげずにソロ出演。
その他もCP外からの飛び入りと即席ユニットとかで出場してたりしてます。
かなり融通利くみたいです。
でも未央と卯月は無理でした。元々練習してた全体曲にも出れません。全体曲はユニット関係無いですが無理でした。おかしいですね。


さてさて、此処でです。
何故未央や卯月が秋ライブにユニットで出演出来なかったのか?
と言う疑問が出てきます。
これはトライアドプリムス(以下TP)の方で活動した凛のせいである事は言うまでもありません。
本当は断るつもりだった。でもTPデビュー曲聴いたら気持ちよくなって感じちゃったから寝返ったと言う話で、CP解散掛かってるのに自身の快楽を優先した。そういう事になるんだけど、彼女はもう既にCPのニュージェネレーションズ(以下NG)として秋ライブ活動する予定入ってて動き出しててそれなのにTPの方へ寝返ってる。
これがどういう状況か?周りは怒って当然でしょうにほとんどそんな感情を向ける者がおりません。
おかしいよね。裏切られてるのに。個人で決めていいレベルの話ではないのよもう既に。戦力削られて更にCP潰そうとしてる勢力に加担するのだから。
しかもNGでも出るからと大ボラ吹いて未央と卯月を拘束するも結局TP優先したのが
ユニット参加出来なかった経緯だろう事は推察できる。
要するに描かないでぼかしてるのさ。誤魔化し。やりたい事だけやって都合悪い部分は描かない。それがこのアニメ。
凛はどちらかを選ばないといけない立場になり、解散掛かってるCPよりもデビュー曲用意された未デビューのユニットを取ったという話にされている事も忘れてはならない。もうNG無くなっても良いって事だからね。まぁプロジェクトクローネ入り出来たのでTPで活動すれば安泰だからね。自分だけは。

此処描くととんでもなくドロドロします。でも製作者さんが自分で首突っ込んでるくせに描かないんだもの。やるならきちんと最後まで描かなきゃ話になりません。


ただクローネ自体何が凄いのかは描かれず登場して即下手こいて裏方の未央達に助けられる咬ませ犬なんですね。
CPの活躍ではなく裏方の機転で助かるというクソ展開。
NGなんて居てもいなくても中間審査通っちゃう、どちらにせよ何これ?

卯月について。
卯月は第一話で養成所でただひたすらにレッスンに励んでて、養成所の仲間が脱落やアイドルになっていく中一人取り残されるも黙々とレッスンをやっているのだけど、此処から伝わってくるものと言うのは何があってもめげずに目標に向かって頑張る子。
確固たる目標があるからこそ周りに左右される事なく黙々と日々レッスンに励む。


終盤卯月の回になるのだけど、実はどうなりたいのか何が出来るのか何も分からないと。

と言う事は、一話の時点で何も分からないままただひたすらに頑張っていたのには確固たる目標もなかったという事になる。

何も無いけどあやふやなそんな何かの為に黙々と頑張る事が可能だろうか?
この時点で相当キテたのでは無いかとすら思える。

でも一番マズイのは卯月が終盤鬱展開になるまで本当に何も出番が無かった事だろう。
キャラをほぼ掘り下げていないので愛着が無い。
鬱展開終盤CP全員と話す場面があるのだけど今まで仲良くしてたシーンなんて無いから初絡みに近い組み合わせ等あって白々しく見えるし。
此処を効果的に見せるならば仲のいい集団である事をアニメ内で表現しておかないとマズイがそんな場面は無い。








此処で常務について。
常務は2期から登場し己が掲げる高級路線をアイドルに強いる役所なんだけど
本編見た人は分かるだろうけどこれってアイドルではなくもはややってる事は「アーティスト」となんら変わらない。
老舗総合芸能プロダクションでアイドル部門は出来て日が浅く…という事でだとすれば
当然歌手部門はもうあるはずなので
常務自体がアイドル部門に来た事それこそが大きな間違いと言える。
彼女のやってる事はアイドルにアーティストを強いているだけにすぎず、そもそも畑が違うのだ。
しかも何故高級路線にこだわるのかが微塵も明かされないのでただの個人の思いつきで振り回しているだけになっている。
凄く効率やらを重視する割にCPの部屋は取り上げたまま何も利用せず放置したり
秋ライブではCPとして動き出してる中で引き抜きに来たり。
上に立つものとして無駄が多く、また、引き抜きにもそこそこ失敗してたりで有能には見えない。
引き抜きと言えば
常務の誘いを断った芯のある夏樹は何でアーティスト部門じゃなくてアイドルやってるんだろう…作中で見せた芯のある行動から見るにアイドルであろうとする意味がわからない。バンドやるよね。それなら。

常務は現環境での活動体制に否定的であるにも関わらず、現環境で育ったアイドルを引き抜き自分の手駒にして手柄にしようとしている。
これは有能でもなんでもなくて、立場を利用した横取りです。
汚いクズのやり口ですね。どう見ても悪役です。







全体的に言える事は気取った作風で、優等生ぶってるけど、でも実は赤点だらけみたいな印象が強いです。
その場面をどうにかやりたいがため無理矢理動かされて人間とは思えない行動感情で話が動くので見るに堪えません。
私はシンデレラガールズをアニメで知りました。
真っさらな状態です。
真っさらな状態で負の部分多目の今作のキャラクターを愛せませんでした。
また、負の部分も解消されずうやむやなのでそこが最も酷いなと感じた部分です。
先ずはキャラクターの人となりを見せつつ人物像に沿った問題とその解決を見せ、そうしてプラスマイナスゼロに持ち込んだ後更にプラス面を飛躍させるのがこの手の常套手段かと思いますがこれはそうではなく、やりたい場面済んだらなんかよくわからないけど登場人物もスッキリさせられて次へ行ってるようです。
都合で動いてるんですね。そのやりたい場面の為だけに。
現代劇でありながら人間の内面だけが都合良くファンタジーに飛んでるからどうしようもない。と言うのが正直な感想です。

表面的なもの、細かい部分にこだわった形跡も見受けられるのだけど先ず真っ先に拘るべきは話の質でありそれ以外は内容固めてから。
だからそうやってこだわった細かい部分が余計残念に見えるの。内容が酷いから。
そこに拘る前にもっとやる事あるでしょう‼︎
って言いたくなるとこだらけ。


あと小手先こだわってる割に雨だらけだったり画面暗くしたりトラブルでアイドル倒れさせまくったり。ワンパターン
描きたい部分以外はどうでもいいのかなという場面も多かったですね。

お洒落なレストラン装ってて食器や盛り付け雰囲気もこだわってるように見えるけど
料理不味かったら台無しでしょう。しかも味付けワンパターンで隠し味が隠れておらず隠し味だけが皿に乗ってたり。そもそも食器や盛り付けも統一感ないし外装も内装もよく見たらちぐはぐで1階と2階で設計が違う部分があって建物全体が歪んでる。




話をうまく作れず繋げられないからといって登場人物にそれらを背負わせすぎたなというところ。
これは作り手としてある種の逃げが生んだ結果とも言える。

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 457
サンキュー:

3

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