「乃木坂春香の秘密(TVアニメ動画)」

総合得点
68.2
感想・評価
730
棚に入れた
4351
ランキング
2116
★★★★☆ 3.6 (730)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.7

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

高スペック隠れオタクキャラの先駆けかな?

 原作は未読。
 内容的には王道ラブコメといった感じで、SFファンタジー要素のないラブコメでも、
リアリティ寄りにものとそうでもないものとがあるが、乃木坂家の現実離れした金持ちっぷりを
始め、キャラの特性がかなりデフォルメ化されているところなど、あまりリアリティには
こだわっていないみたい。
 オタク趣味への偏見、綾瀬 裕人と乃木坂 春香の格差、天宮 椎菜の登場による三角関係的展開
など多少のシリアス要素はあるが、それほど深刻な展開になることもなく、あまり
引きずらないので、割と安心して観られる類の作品。

 あらゆる面に秀でた春香が実はオタク趣味を持つという部分が本作品の肝といったところ。
 漫画、アニメに登場するオタクキャラという一種のメタ的特性を持つキャラは、本作が放映
された2008年頃はさすがに珍しくなくなっていた感があるが、いわゆる高スペックキャラが
世間的にはオタク趣味を隠すというパターンは当時は珍しかったような。
 系譜としては「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の高坂 桐乃、「冴えない彼女の
育てかた」の澤村・スペンサー・英梨々、「干物妹!うまるちゃん」の土間 埋などのキャラに
繋がっていったような印象がある。
 逆に公言する高スペックキャラだと「げんしけん」の高坂 真琴辺りが先駆けといった感が
あるけど。
 この手の隠れオタクキャラの場合、その趣味を知る数少ないキャラの存在がドラマ性を生む
ことが多いが、本作の場合はそれに当たる裕人がオタクに理解こそあれ、本人はそういう趣味を
持っていないところが面白い。

 ただ、春香の属するセレブ界隈はともかく、校内のオタクに対する忌み嫌うような反応
などは、ちょっと時代遅れのような感があった。2000年代後半の高校辺りだとそこまでひどい
扱いではないような気がする。
 あとタイトルにもなっているこの秘密を守ることで話が作れそうなのに、コミケのカタログを
春香が自身の所有物であると公言した後の展開はうやむやになって、以後はそういった要素が
弱くなってしまったのはちょっと勿体ない。
 他にも当初は裕人と春香が一緒にいるだけで問題になっていたのに、後になると普通に
ツーショットになっていたりなど、せっかく作った設定が結構適当になっていた感がある。

 予告編のナレーションが既出作品のパロディになっているのが楽しい。
 パロディと言えば、春香の父である玄冬はその名前と言い、キャストが立木 文彦氏である
点と言い、やっぱり「新世紀エヴァンゲリオン」の碇 ゲンドウから来ているんだろうなあ。

2018/06/17

投稿 : 2018/06/17
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サンキュー:

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