「奴隷区 The Animation(TVアニメ動画)」

総合得点
62.7
感想・評価
168
棚に入れた
690
ランキング
4641
★★★★☆ 3.1 (168)
物語
3.0
作画
3.1
声優
3.2
音楽
3.1
キャラ
3.1

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

クズとダメ人間の祭典

 原作は未読。
 設定や展開の構造的なものはデスゲームものに近いんだけど、負けたプレイヤーは死なずに
奴隷になるという点が面白い。
 もっともデスゲームものでも、メタ的に敗退プレイヤーを消してしまうのが勿体ないためか、
敗者が死なずに勝者と行動を共にする展開は多く、そういった要素をちゃんとルール化して
取り入れたとも言えそう。
 奴隷というモチーフゆえに勝者と敗者のやり取りはSMプレイのようなものも。

 自身の生存や財産、地位などを賭けて戦うゲームものというと多くの作品は、いかにして
ゲームに勝つかという頭脳戦が楽しめたりするが、本作は暴力、拉致、脅迫などの強行手段で
無理矢理自分に有利な状況を作り出したりと、頭脳バトルには程遠い展開が多々。
 あえて擁護するなら既存作品の多くがあくまでゲームの勝敗にこだわっているのに対して、
「ルールに言及されていないゲーム外要素を何故利用しない?」という既存作品への一種の
アンチテーゼ的なことを描きたかったのかも?。
 そのやり方の肯否は置いといて、頭脳戦より面白みは弱いかなあ。

 もう一つ物足りなさを感じたのが主人公である荒川 エイアの存在感が弱いこと。まったく
登場しない回もあったし。
 それならそれで各陣営を描いた群像劇的なものなら、別の面白みがあるのだが、突然
ピックアップされたキャラが大勝ちしたかと思えば、次にピックアップされたキャラがそれを
奪って・・・の繰り返しの展開に単調さを感じてしまった。
 キャラも数こそ多いが、全体に印象が薄い。
 ゲーム参加者に関してはクズやダメ人間のオンパレードといった感じ。時折特定のキャラの
バックボーンを描いた回はちょっといい話風になることが多いが、引いた視点で見ると
「やっぱりクズじゃん」と思うようなことが多々。
 ゲーム参加者ではないのに印象深かったのが立川 シンノスケ。友人の大田 ユウガに比べて、
見た目がチャラそうなこともあって、すぐにSCMのゲームに参加するかと思いきや、ゲームに
参加するのはユウガの方で、最後までゲームに参加せずに冷静な行動を取っていたのが面白かった。

 前述のように展開、キャラのいずれも弱さを感じたが、それでもこの手の作品は最終勝者が
気になって、最後まで観てしまう。
 そして、クズやダメ人間ばかりなのにも関わらず、さわやかできれいな結末だったのはやや
意外であった。

2018/07/05
2020/11/01 追記

投稿 : 2020/11/01
閲覧 : 482
サンキュー:

3

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