「キルラキル(TVアニメ動画)」

総合得点
86.6
感想・評価
2467
棚に入れた
12789
ランキング
189
★★★★☆ 4.0 (2467)
物語
3.9
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

目先パワー強制注入アニメ

80年代の学園バトル風の世界観をウリにしていると言う本作。
あの頃の熱さはどこにあったのか?
本作スタッフはその答えを、目先の事に目がくらんだ人間の、
論理や大義を吹き飛ばす本能に求めたようです。

加えて学園という少年少女たちの限定空間に、世界を揺るがす陰謀を詰め込む。
その為に用意された学園要素の過大評価が、
{netabare} 生徒会壊惨総選挙だの、三都制圧襲学旅行だの{/netabare}
拡大解釈された異様な学校行事と共に具現化し、
その勢いは確かに世界の命運を左右して行きます。

それに付随するキャラもイチイチ暑苦しく、
“極制服”を着用した部活動幹部、生徒会メンバーも、
既存の競技等の枠を越え、続々と超人化w

その常識を越えた競技や能力の
超解釈やでっち上げ超科学を語る減らず口も、
如何にも古の学園バトル物の伝統芸で、熱かったあの頃へのタイムスリップ感を加速させます。

その勢いで繰り出される、ほぼ漢字の名乗りや必殺技を、
極太赤色フォントで画面に打ち出すもんだから、いっそう体温は上昇。
ええい、やめいw文字で画面が塞がるわw


そんなイカれた学園に殴り込みをかけるメインヒロインも、
露出度高めの伝統的スタイル?で戦い抜くわけですが、
その露出の意義を語る理屈が壮大なのも本作の特徴。

サービスシーンとしての露出を正当化するための
一過性の屁理屈ならよく見かけますが、
本作のそれは「キルカキラレルカ!」という世界観の根幹に縫い付けられており、
世界の秘密が暴かれるにつれ、露出の根拠も増強w
時に文字通り裸一貫で戦い抜く覚悟が最後まで貫き通される辺りに、
本作が切り開いた悟りの境地?を感じます。
ラストの{netabare} リアルヌーディストビーチな大団円w壮観でしたw{/netabare}


80年代テイストではありますが、あくまで現代のアニメとして、
ちゃんと、こんな必殺技や格好はダサイとかイタイとか、
登場人物が往年の学園バトル要素を戸惑いながらも受容する。
といった視点が交錯したのも微笑ましかったです。

古のビキニ・アーマー同然の装備を恥じらいながらも受け入れていく流子ちゃん……
かわゆかったですw


音楽も澤野弘之氏の壮大な劇伴が火に薪をくべてくれましたが、
私が印象に残ったのは、それでも熱が足りないとばかりに投入された、クラシックの名曲群。
特に運動会でもお馴染みの定番曲には、
時代を越えて受け継がれていく高揚感があることを再認識させられました。


そんなこんなで、常識を感情を振り切って粉砕する展開や演出が
ハイペースで連続する本作。
振り切った反動も大きく、節目節目での物語やキャラの心身のアップダウンがキツイ一面もあります。
私も、熱湯を一気に流し込んだら咽せてしまうといった感じで、
エピソード毎に小休止を取りながら消化した思い出がw

世界も、満艦飾家のコロッケも、わけの分らない物でできている。
考えるだけでなく、常識を脱ぎ捨てて全身全霊で感じる心意気でがっついて欲しい、
熱い学園バトルアニメです♪

投稿 : 2018/10/11
閲覧 : 537
サンキュー:

52

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