「ソードアート・オンライン(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
12952
棚に入れた
46683
ランキング
55
ネタバレ

ももへ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

色々と惜しい作品

何も考えずに観ると普通に面白いのに、色々と観察し始めると粗が見え始める。そんな作品でした。原作未読、二期最終話まで二周視聴済みです。

かなり長くなりそうなので、とりあえず箇条書きでまとめておきます。

良かった点

1、世界観
設定からしてVRMMORPG、ここからこの広大な世界をどういう風に巡っていくんだろうと初見一話時点でのワクワク感は凄かったです。

2、声優さんの演技
個人的には子安さん演じる須藤の演技が凄く気に入っています。あの一言一言からうざさと小物感を感じさせる演技、流石ですね。

3、キャラの絵柄
個人的な好みです。作画(特に戦闘シーン)もなかなか良かったと思います。

4、OP・ED
疾走感のある曲が多く、毎話飛ばさずに聞いていました。


気になった点

1、キリトがソロに拘る理由
なぜ二話で自身を「ビーター」呼ばわりしてまでわざわざ他人に嫌われ、ソロに拘ろうとしたのかがわからない。黒猫団のエピソードも、キリトがソロに拘ろうとする、その理由付けにしか見えませんでした。

2、作品内の時間の流れるスピード
二話では二層に行くためにボスと戦って(しかも結構てこずって)たのに、五話冒頭でいつの間にか三十五層にまで話が進んでいて、何話か飛ばしちゃったのかと一瞬焦りました。その後もこんな感じに年月や階層がぽんぽん飛んでいくのには慣れなかったです。

3、ユニークスキル
第九話にてキリトが披露した二刀流。これは「ユニークスキル」というらしく、キリト専用技なんだとか。もっと早く使っとかんかい、という突っ込みは置いておいて、このスキル。オンラインゲームをやったことある人なら疑問に思うと思います。本作が異世界ファンタジーだったのならともかく、オンラインゲームにおいて、特定のプレイヤーのみが使える専用技なんてのはまずない。もしこんなスキルがあったなら妬み嫉みとかいうレベルでは済まず、運営に苦情が殺到して、ゲームの存続が危うくなるレベルだと思います。

4、なぜSAO後もVRMMORPGは規制されなかったのか
十五話からフェアリィ・ダンス編が始まるわけですが、なんであれだけの被害を出したSAO事件後もVRMMORPGジャンルが禁止されずに残っていて、なおかつプレイヤーがあれだけいるのか理解ができません。いくらファンタジーだからとはいっても、あの世界の政府や国民の危機感と学習能力のなさに困惑してしまいます。

5、期待していたストーリー展開と全然違う
「これはゲームであって遊びではない」SAOのキャッチフレーズとして使われていたこの言葉。なかなかシリアスな印象を受けますよね。実際一話から始まり、暫くはこの言葉通りの割とシリアスなデスゲームが繰り広げられていました。しかし話が進むにつれ、徐々に主人公の周りにヒロインが増え始め、やがてはイチャラブハーレムものになってしまいました。自分としてはデスゲームというからには、他のプレイヤーとの騙しあいや、主要キャラまでも死んでいくようなストーリーを期待していたんですが…。初見時はNPCと家族を作ったあたりで一度切ってしまいました。フェアリィ・ダンス編に至ってはそもそもデスゲームではないので全然緊張感がないし、そしてやっぱりキリトがヒロイン達といちゃつく内容で、がっかりでした。この最初のイメージとは全然違うストーリー展開は、「SAOは一話が神回」と言われる原因であり、この作品の一番残念なところだと思います。

…とまあとりあえず気に入った部分と、特に気になったところをまとめてみました。細かいところだと他にも気になるところはあるんですが、省略。原作を読んでみたら納得できたりするのでしょうか。しかし、作品全体でみると本作は十分良作であり、完成度も高めだと言えると思います。まだ観てない方は是非視聴してみて下さいね!

投稿 : 2018/12/02
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サンキュー:

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