「STEINS;GATE 0 [シュタインズ・ゲート・ゼロ](TVアニメ動画)」

総合得点
94.6
感想・評価
1459
棚に入れた
7314
ランキング
4
★★★★☆ 4.0 (1459)
物語
4.0
作画
3.9
声優
4.1
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

続編かと思ったらファンサービス的なものでした。

まず1期の続編で1期を観ていないとキャラの関係性はわからない開始だと思いますし
設定もわからないでしょう。それが前提な作品かと
しかも1回目の放送時のテレビアニメ版の続きではなくて再放送時に改変バージョン(簡単に言えば別の世界線)
の話みたいなので1期の1回目の続きではなくて
どうやら本来なら助かってた紅莉栖が助からなかった世界線の話なので
ややこしいし、1回目のテレビアニメ版しか観てない人には意味不明な開始かと
私としてはこの時点で別にいいかな・・・と思った。
せっかく苦労して助かったのにそれは夢でした・・・的な展開はあまり観たいとは思えません。
1期の完全続編かと思ったら違うのねが第一印象

ストーリーは大学生の男性の主人公が紅莉栖が死亡してから
人工知能セミナーに参加して知り合った「真帆」に紅莉栖の記憶をベースにした
アマデウスという人工知能と出会う所から始まる
この人工知能は主人公と知り会う前の記憶を元にしているので
偽者とはいえ主人公を知らない状態の紅莉栖の反応は新鮮味があるので楽しめました。
特にツンデレな態度や主人公に対して冷ややかな態度などは面白かったです。
あとこの紅莉栖は主人公が知っている紅莉栖とは違う部分があるので
その点も気になったし開始としては続きが気になるものでした。
序盤はこの紅莉栖のアマデウスと交流しながらストーリーは進んでいました。

序盤から日常シーンが多かったですね。
日常シーンは1期の積み重ねがあるのでキャラ立ちはすでにしているキャラが多く
そのキャラ達の日常で今まではストーリーを進めるのがやっとだった
作品でその日常が落ち着いて見られる作品ではなかったので
それもあって日常シーンは楽しめました。
特に中盤での日常シーンは「至」が「鈴羽」にそそのかされてのちの妻となる「由季」と
仲良くなる展開があったりでその展開が面白く、各キャラがキャラ立ちしていたのが良くて
「至」が「鈴羽」に対して不器用ながらありのままの自分でプロポーズする
展開はカッコ良かったです。
「鈴羽」も母親の「由季」に対しての気持ちの表現も良くていい話になっていたので
この回はとても良くて素敵な回でもありました。
「至」はここ以外でも日常シーンでは女性に対して喜怒哀楽な接し方をしていて
ネットスラングを言いながらの個性的な性格が良くて
その1つ1つの描写が面白く楽しかったな
うーん、1期ではネットスラングは苦手だな・・・と思いましたが慣れました。

ストーリーは徐々に色々わかってくる展開でしたね。
最初は目的が今一つ判明していないので、新キャラが出てきたり
新勢力が出てきたりで、その謎が段々と積み重なるものでした。
展開としては淡々としているので娯楽性は薄いですが
丁寧に進めているので、私としては楽しめました。
推理ものに近い感じでした。
大きな出来事が起きたりはしていたけど、あまり序盤はストーリーは動きません。
動きそうなのだけど動かないと
1期も序盤は積み重ねでしたがあまり変わらない作りかと

あと主人公は1期では仲間の死を回避するために頑張ってきて
そのことかトラウマとなっていて
またそうならないか・・・と色々心配しながらストーリーが進むので
緊張感があってその1つ1つの演出は光っていました。

ストーリーの作り的にも1期と同じ作りでしたね。
中盤になるとやっぱり2期もタイムスリップが起きて、主人公が色々悩んだりするものでした。
1期あれだけの苦労を体験した主人公だけに、またタイムスリップが
起きて、自分が経験した最悪の結末の世界線に辿り着いたりするので
その世界線にいる辛さは伝わってきたし
気持ちの面の見せ方は良かったです。
そしてタイムスリップした先は2期開始の時点での世界線とは違うので
そのことにより、2期開始の時点の世界線との違いで
救われている部分もあるので
また、その世界線を捨てなきゃいけない辛さも伝わってきたので
やはり心理描写は中々でした。
そしてその世界線で生きている他のメインキャラも結末がこうなってしまった無念さとかは
伝わってきたし、丁寧な心理描写が心に来るものがありました。

ただ唐突な展開もあったかな記憶をなくしていたキャラがいましたけど
唐突に記憶を思い出していたので
もうチョット上手くストーリー作りをしてくれないと理解は出来ないですね。
多分原作ゲームでは個別ルートなのだろうけど
この部分はもうチョット丁寧にしてほしかったな

中盤以降も大きな事件が起きたりはしてましたがやはり
その事件は解決はせずに謎は引っ張ってましたね。
色々な謎が積み重なる展開はそれはそれで面白く
第三次世界大戦を回避するために奮起する展開は
面白いのだけど1話1話で解決しないのでスッキリしない部分はありました。

ストーリーでやっていたことは2クール目途中まで
タイムスリップの危険性で揉めてたり
するものなので、引っ張り過ぎかなとは思いましたが
内容は悪くはなかったです。
同じことをやっていても
主人公の危険性の訴えは今まで苦労してきた過程がある分、説得力はあるし
過去を変えるなんて、私もとても恐ろしい行いだと思うし
下手をしたら今生きている人が生まれてこなかったり危険なわけで・・・
なので気持ちは伝わりました。
それに対しての「至」の対応は主人公の意見を尊重しつつも
他のみんなの思いを代弁していて、苦労したから
他のみんなの意見を踏みにじって言わけがない思いは
十分伝わってきたので人間ドラマ的な部分は良くて
引っ張り過ぎではあるが真剣に議論することは悪いことではなかったと思います。

そして終盤、謎だった部分を一気に判明させる作りでしたね。
アマデウスや新キャラの謎が解決して
意味はわかったのでそういうことだったのか・・・とは思ましたが
その描かれ方が凄い生々しいバトル展開から描かれるので
爽快感があったりはしなかったのが残念でしたね。
ただそこまでは悪くはなかったです。
色々な設定や謎は最低限はまとまっていたと思いますし各キャラの配置もしっかりしていた。
しかしながら最低限になったのは途中のタイムスリップの過程は雑だったのがな・・・
勢いで突き進んだ感じもしました。
整合性や矛盾もチョット気になったな・・・
なので突っ込まれたら終わりかな・・・とは思いましたし
雑になってくるとご都合主義的な部分も目立ってくるので都合がいいな・・・
と思う場面が多かった。
正直最後の数話は詰め込み過ぎでは?と思う内容じゃないですか
18話ぐらいまでは良かったですが後半はな・・・と思う。
タイムスリップものにありがちなループしすぎてよくわからない
は大目に見るにしてももうチョット何とかしてほしかったです。
最後は結局どういうことだったんだよ?な部分が目立った。

終わってみるとけ内容的には新作ストーリーいうよりは第三次世界大戦がどういうものなのかや
その経緯が描かれたり1期の設定の掘り下げ的なものでした。
各キャラの設定の掘り下げも多かったですね。
「至」のプロポーズ的なことをやったり
ファンサービス的な作りだったです。
なので日常シーンが多かったのかな・・・と思いました。

キャラについては新キャラや既存のキャラなど沢山いましたが
思ったよりは各キャラ実は役割があったり、いい意味での見せ場や悪い意味での見せ場があって
役割はしっかりしていましたね。
アマデウスの紅莉栖は途中で使い捨てられるのではないかと思ったけど
そうではなくて終盤、見せ場があったのは良かったです。
ストーリーのキモにもなっていたりするので
そのシーンでのアマデウスの紅莉栖の使い方は上手いな・・・と思いました。
あと特に「真帆」についてはチョイキャラだと当初は思ってましたが
しっかりと主人公側に加わり主人公を励ましたり
紅莉栖とは違い自分はタイムマシンを作る才能がないことの
負い目の描写もしっかりしていて気持ちは伝わってきました。

作画については1期はあまり作画は良くなかったのですが
2期になると1期よりは改善されてました。
ただ7年も後の作品と考えると今の基準で考えると普通でしたね。
良くもなけど悪くもないレベルでした。

声優さんについては1期同様に主人公役の方のシリアス時の演技力の高さは伝わってきたし
ヒロインキャラの切実な思いはよく伝わってきました。
場面場面での気持ちの表現は上手かったです。
そして主人公役の方の後半の中二キャラ的な演技は私的には苦手なのですが
演技自体は上手かったのでこの点も良かったです。
声優さんの演技からくるそのキャラクター性の表現も中々でした。

まとめるとネタバレで申し訳ないが1期の続編というよりは1期の途中で分岐した別の世界線に行った
主人公が1期の元の世界線に戻ってくるストーリーを2クールやっていたもので
1期で実はそういうこともありました・・・的な内容でした。
なのであってもなくても1期の本家には影響はない作品だったかと
第三次世界大戦や各キャラの設定の掘り下げなどファンサービス的なものでした。
なので1期のファンなら興味が持てる内容だったのではないでしょうか
私的には1期の時点で見てみたいな・・・と思っていたシーンが2期であったりするのでニヤリとしてしまう
ことが多く楽しめました。
さらに新キャラのアマデウスや日常シーンなど楽しめる場面も多かったし
各キャラのキャラクター描写や心理描写も素晴らしいので
キャラの良さは光ってました。
私的には1期よりもキャラクター描写は良かったと感じました。
キャラの役割もしっかりしてましたし配置はバッチリなので・・・
ストーリー的には謎が積み重なる展開は面白くて
丁寧に進めていたのは良かったです。
最初は2期はやらなくていいかなと思ったけど始まってみると
思ってたよりは楽しめました。
ただ大きな事件が起きているわりにストーリーが動かなかったり淡々としていて
その部分は評価がわかれそうだし
原作ゲームでは個別ルートになっていると思われる部分は雑でしたね。
わかりづらかったです。
終盤も謎の解明は最低限はまとめていましたが詰め込み過ぎかなと思いました。
18話ぐらいまでは素直に楽しめたのだけど
終盤は勢いで誤魔化された感は否めないかな・・・

投稿 : 2018/11/19
閲覧 : 201
サンキュー:

10

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