「planetarian ~星の人~(アニメ映画)」

総合得点
72.5
感想・評価
373
棚に入れた
1896
ランキング
1108
★★★★☆ 3.9 (373)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

大木民夫の演技は素晴らしい

この作品は、webアニメplanetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
の後日談にあたるアニメ映画である。
視聴する際は、ちいさなほしのゆめを事前に知ったうえで
お勧めすると書きたいところだが、とある理由から
そこまでしてみる必要はないと思われる。それについては
下記に後述する。

あらすじに関しても、ちいさなほしのゆめと大差ないため
ここでは省かせていただく。
全体を通した感想としては、かなりの既視感を覚える作品だった。
それもそのはず、ちいさなほしのゆめで流れていた映像がほぼ
そのまま映し出されていたからだ。大きな変更点も一切なかったし。
恐らくスタッフが気を利かせたのだろうが、それが
かえって裏目に出たように感じられた。

まずは良かった点から。(とはいってもちいさなほしのゆめの
レビューに書いたこととほぼ同じなため飛ばしてもらっても構わない)
作画にはとても気合が入っている。また、プレネタリウムを題材に
している作品だということも相まって、星に関しての作画は思わず
うっとりしてしまいそうになる出来だ。

また、演出部分に関してもこだわりを感じられる。特に泣きの部分
においては。ぶっちゃけ、予想通りの展開ではあったものの、
演出と声優の演技による相乗効果が
見事に合わさり、目から汗が出そうになった。誠に感服した。

この作品において、私が一番評価した点は、屑屋を演じた
大木民夫の演技力である。前作よりも登場人物は増えているものの
屑屋に相当依存している状況であることに変わりない。
作品を盛り上げるために、一所懸命に演技したのが痛いほどに伝わる。
途中から、大木民夫についてもっと知りたいと強く
思うようになった自分がいた。

ここから先は、気になった点を述べる。
前作よりも、テンポが確実に悪くなっていること。これに関しては、
先に前述したようにほしのゆめで流れた映像をそのまま
使用したのが一番の原因だと考えられる。

言い換えれば、ほしのゆめを見るメリットがかなり
薄れてしまったのだ。私としては、屑屋がほしのひとと
呼ばれるまでに至った経緯について詳しく知りたかったの
だが、そこは完全にノータッチ。これでは納得しないものが
出ても仕方がない。

せめて、既存の映像に少しばかりの工夫があればまだよかった
ものを…。最早、擁護することすら難しい。
まさか、製作スタッフが前作で着実に築き上げてきたものを
自らの手でぶち壊すという快挙を成し遂げているとは
思わなかった。実に愉快な話だ。

それ故、キャラクター設定が前作よりも空虚なものになってしまった。
ほしのひとが、前作にあった回想に出てきた老屑屋と
同じ立ち位置になっている。綺麗にまとめようとしたの
だろうが、なんともむず痒い気持ちにさせられた。

いやー、それにしても用済みと判断したら、直に始末する
切り替えの早さには心底恐れ入った。実に容赦ないスタッフ達である。
声優の演技に助けられていることが分からないのだろうか。
大木民夫の無駄使いと言われても文句は言えまい。

個人的には、前作よりも味気ない形で終わってしまった。
Key作品が大好きな方、あるいは大木民夫が大好きな方
ならば、見る価値はあると感じた。
それ以外の方が見ても面白いと感じるかは微妙なので
そこは各々の判断に任せたい。私からは無理に勧めない。

投稿 : 2018/12/24
閲覧 : 470
サンキュー:

19

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