「精霊の守り人(TVアニメ動画)」

総合得点
80.6
感想・評価
1227
棚に入れた
6408
ランキング
437
★★★★★ 4.1 (1227)
物語
4.2
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

runa21 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

旅をすることで、少年は大きくなる

私、今まで中小企業2社で
働いてきたことがあるんですが、
2社とも
社長が自分の子どもに会社を経営させようと試みて、
大変なことになり、将来性を感じられずにやめたんです。


んもう、
本当に2世って酷いんですよ。

勝手に会社のお金を使っちゃうし、
平気で連絡なしで遅刻もするし、欠勤もする。
それを指摘するとブチ切れて
時にはものをなげて攻撃してくるし、
首にしようと執拗ないじめや、
いわれのない罪を着せてやめさせようとする。

自分をちやほやしてくれる人だけ
そばに置いて、
自分は間違ってない、間違っているのはあいつだ
って思って、直そうともしない。

そして人がどんどんいなくなる。
そして経営不振になっていく・・・。


私はそれが嫌で辞めたのですが・・・


正直、王政を強いている国って、
どんなに愚王だったとしても
国民は会社みたいに辞めることはできない。
だから、愚王の国民はかわいそうだと思う。


チャグムの父親は、
正直なところ、あまりいい皇帝だとは思えない。


精霊の卵を植え付けられたのが
チャグムだったからこそ
「皇族だからこそ、守ってはいけない」
という詭弁が立ったのかもしれないが、

もしも自国の民が
精霊の卵を植え付けられていたらどうするのだろう?
きっと、迷いなく殺すんだろうなと思った。
そこには、詭弁すら存在しないんだろう。

自分の子どもすら守れない人が
国民を守れるとは到底思えない。


そういう人だからこそ、
皇太子が亡くなった時、
「実は卵は~」
という真実を知り、てのひらを平気で返すことが出来る。


チャグムが生きていてラッキー
くらいにしか思っていないし、
チャグムを自分の子どもというよりは
継承権を持ったコマにしか見ていない。


そして、彼の周囲にいる人達は、
皇帝の二転三転する政策に対して、
さも当然のように上から目線で行動する。



今までチャグムの命を狙っていたくせに、
突然手のひらを反して、
「お迎えに上がりました!!チャグム殿下!!」
と言って、
今までチャグムを命がけで守ってきた
バルサに対して、刃を向けることが、理解できない。


今まで命を狙ってきたのはお前らだろう!!
お前らから守ってたんだよ!!
いきなり掌返してんじゃねーよ!!
ってどうしても突っ込みを入れてしまう。


本当に、愚王としか思えないし、
愚王の周囲の人も、その程度の人なんだと思った。

政治とはそういうものかもしれないが、
彼らの身代わりの速さに、恐ろしさを感じた。



だけどチャグムは幸か不幸か
自分の父親に命を狙われ、
決して裏切らない人たちが自分の周りを固め、
市井に降り立ち、民の暮らしを体験した。

それはおそらく
彼にとってはつらい経験かも知れないけれども、
彼はきっと、
多くの民のために一人の民を犠牲にしない
賢王になるんじゃないかなと思わせた。


最終話で、チャグムは城に戻るのだけど、
その時にどうしても第一話の
母親に抱きついて、
頼りない皇子のことを思い出してしまう。

それから考えると、
チャグムは一回りも二回りも成長したんだな~と感じた。


でも、チャグムはこれから
あの魑魅魍魎のなかで、
一人、戦っていかなければならない。


そんな中、最後の
「一緒に逃げるかい?」
のバルサのセリフがすごく印象的。

きっとあの時に
チャグムがうなずいていたら、
バルサは国が相手だろうが関係なく
一緒に逃げてくれるだろうことは想像できる。
でもバルサはきっと、
チャグムがうなずかないことを知っていて
あえて訪ねているようにも感じる。


そこに二人の、強いきずなを感じた。


この物語は
チャグムの成長物語と同時に、
バルサとチャグムの絆の物語であり、
バルサが自分の人生の節目を迎える物語でもある。


原作はこの続きもあるのかな~
この後どうなるのか、ちょっと気になります。

投稿 : 2019/01/07
閲覧 : 379
サンキュー:

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