「revisions リヴィジョンズ(TVアニメ動画)」

総合得点
70.6
感想・評価
306
棚に入れた
1130
ランキング
1474
★★★★☆ 3.3 (306)
物語
3.2
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.1

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

僕たちは、300年前から壊れていた…。

この作品の原作はアニメより先行して出版されたみたいですが、出版時期が2018年12月である事を踏まえると、この作品は、ほぼオリジナルアニメと言って良いと思います。
と思ったら、wikiをチラ見したら原作者がの名前が目に留まりました。
「原作:S・F・S」
S・F・Sさんって一体どなたなんでしょう…^^;?
アニメをはじめ、漫画やゲームなのにメディアミックスしている作品みたいですね。

アニメの放送枠は「+ULTRA」
「INGRESS THE ANIMATION」に続く第2弾の作品になります。
個人的に「+ULTRA」枠の作品を少し意識しています。
日本特有のアニメは大好きですが、この作品枠の様な世界を意識した作品が毎クール放送されるのも新鮮で良いと思います。
これまで放送された2作はどちらもしっかり腰を据えて制作されている感があり好印象です。

「INGRESS THE ANIMATION」と同様に本作品もNETFLIXで全話一挙配信されましたが、今回はTV版を視聴しました。
確かに一気見できる醍醐味は感じるものの、この作品だけ一気見する程視聴時間が取れないので、他の作品同様毎週の放送を楽しみにしながらの視聴となりました。

物語の舞台は渋谷…
その事件は突然やってきて渋谷の人々に襲い掛かりました。
人々に襲い掛かるのは未知の敵…
でも人々を襲ったのはそれだけじゃありません。
渋谷の街の中心部ごとごっそり300年以上の未来に飛ばされてしまったんです。

突如渋谷の街が切り取られて孤立した空間になってしまった…
これは同時に人々が敵襲に対する逃げ場を失ったことと同義です。
そりゃパニックにもなる訳です…

ですが、この展開には布石が打たれていました。
今から7年前…誘拐された小学生の5人グループがいたのですが、その時助けてくれた女性からそれぞれがメッセージを受け取っていたんです。

「いつか訪れる危機において、あなたがみんなを守る」
「全てを疑え」
「大介を信じろ、忘れないで」
「最後は自分で決めなさい」
「全てを受け入れなさい」

一番目以外は正直「何のこっちゃ…」という感じです。
だから時間の経過と共にそんなメッセージが薄れていくのは仕方無いと思います。
ところが、一番目を言われた少年は「自分は将来みんなを守るヒーローになるんだ」と信じ込んでしまったんです。

真っ直ぐな思いを持って行動するのは悪いことではなく寧ろ逆…
でも、それは常識の範疇での話…
度を過ぎれば、周りが煙たさを感じてしまうのも、また無理の無い話だと思います。

それはあの時誘拐された小学生グループ…今は高校2年生になっていました。
ヒーロー話に辟易しながらも、何だかんだ言ってずっと一緒ですから基本的には幼馴染で大の仲良しなんですけどね。

そして渋谷を襲ったパニックが起点となり大きく変化したことがありました。
5人にだけ敵襲に対抗しうる「ストリング・パペット」と呼ばれる人型機動兵器を操縦することができたんです。
この状況にヒーロー願望の塊の様な少年が滾らないはずがありません。
敵襲を何とか退けた人々は、5人を中心にした通称S.D.S…渋谷・ディフェンス・サービスを設立し、物語が動いていきます。

この物語はヒーロー戦隊モノではありません。
その様な立ち位置に5人が居たのは事実ですが、人々の置かれた状況が決して易しくなかったんです。
それに、人々を…渋谷を守るというのはどういう事なのか…高校2年生の少年少女にはその本質を理解するのが難しかった…だから、作品の節々に人間臭さが強く感じられましたが、それが結果的にリアリティに変換されて視聴者に伝わってきたので、この物語の展開は個人的に良かったと思っています。

ヒーローであり続けることと、自分がヒーローであることに酔いしれること…
どちらもヒーローには違いありませんが、立ち位置に雲泥の差があります。

全てにおいて守りを最優先するのがヒーロー…
それが例えどんなに格好悪い姿を公衆の面前に晒したとしても、例え自分の努力を誰にも見て貰えず、認めて貰えなかったとしても…です。
それで所期の目的が達成できるのなら迷わずこの道を選択する…

それを高校生の子供に強要するのはあまりにも酷なことです。
でも、5人が真のヒーローにならなければこの事態から脱却できない状況と隣り合わせなのもまた事実…
だから5人は成長する必要がありました。
でもそれは同時に沢山の痛みと苦しみを受け入れる覚悟が必要だったんです。

きっと他にも道はあったと思います。
でもその道しか選択することができなかった…
戦う理由が根底から覆った…沢山傷付いて…沢山の血と涙が流れた…
振り返ったらきっと後悔しか残らないかもしれない…

あの時のメッセージが5人の頭を巡ります。
そんな5人を支えたのは僅かに残された希望…
その希望にしがみつき…ボロボロになりながらも手にしたのはどんな未来だったのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、THE ORAL CIGARETTESさんの「ワガママで誤魔化さないで」
エンディングテーマは、WEAVERさんの「カーテンコール」

1クール全12話の物語でした。
主人公である堂嶋 大介を演じたのは内山昂輝さん。
「この手の」役を演じたらピカイチだと改めて思いました。
主人公の性格は伏せておきますが、個人的には「Charlotte」の乙坂有宇とキャラが被っていたように感じています。
他にもりえりーや石見さんなど旬の声優さんで固められた布陣も豪華でした。

「骨太の作品」というのはこういう作品を言うんだろうなぁ…と思った作品でした。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2019/04/14
閲覧 : 312
サンキュー:

24

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