「ラブライブ!school idol project(TVアニメ動画)」

総合得点
87.1
感想・評価
3109
棚に入れた
13408
ランキング
168
★★★★☆ 3.9 (3109)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.7
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

九人十色の物語

超有名作品なので概要は省略。

いちばん大事な事を最初に言っておこう。俺はほのか推しだ!

{netabare}
 アイドルはキャラが命。他の項目に比べてストーリーの評価が低いけど、キャラの魅力を引き出すための脚本としては本当によくできていると思う。

 スクールアイドルμ'sは音ノ木坂の廃校の危機を救うためのPR活動を目的に結成された。しかし廃校阻止を理由にスクールアイドルをしているのは実は主人公の穂乃果だけなのだ。μ'sに加入する動機はそれぞれに違う。

★秋葉原の街を愛する南ことりは、新しい事が始まるワクワク感が好きなこと。そして、これといった長所がない自分にちょっぴり引け目を感じ、アイドル活動を通して自分探しをしてみたかったから。

★園田海未は恥ずかしがり屋で生真面目な性格のため最初はアイドル活動を嫌がっていた。でも穂乃果のポジティブな性格を実は尊敬していて、人前に立ってパフォーマンスをすることが自分の殻を破るきっかけになるかもと思ったから。

★アイドル志望の矢澤にこは、ただの馴れ合いではなくアイドル活動に本気になれる仲間が欲しかったから。

★両親が医者の才女である西木野真姫は、後を継ぐため勉強に励む日々に息苦しさを感じ、青春の思い出を作りたいという気持ちがあったから。

★アイドルオタクの小泉花陽は1stライブを見て以来、μ'sのファンでスクールアイドル活動に憧れていたから。

★星空凛は幼馴染で大親友の花陽がμ'sに加入したから。

★生徒会長の絢瀬絵里はμ’sの活動を「アイドルの真似事」と否定的に捉えていたが、最後にはμ’sの頑張りを認め、祖母の母校である音ノ木坂の廃校の危機を救うため参加を決意する。しかしこれは表向きの理由で、本当は幼少期にバレエで頂点を取れなかった、自分の過去のしがらみを捨てたかったから。

★副会長の東條希は世話焼きな性格で、神社の掃除をしながらメンバーの頑張りを見守るうちに、自分の居場所はここだという感情が芽生えたから。

 このように9人の抱える想い、「なりたい自分」が違いがキャラクターの個性をうまく引き出している。わずか13話のお話で9人ものキャラを立てるという難題をクリアする秘訣がここにあるのではなかろうか。9人のメンバーの9色の願い。物語の後半、ここに10色目が加わることでμ'sはフルカラーになる。

 穂乃果は自身の体調不良で大事なライブを中断させてしまったことでひどく落ち込む。一方、スクールアイドル活動が実を結び音ノ木坂は存続が決まったため、μ'sは廃校阻止という活動の建前を失い、解散の危機を迎える。しかし、大きな挫折を経験することでこれまでがむしゃらに突っ走ってきた穂乃果は自分自身を見つめなおす機会を得る。自分はどうしたいのだろう?

 穂乃果が辿り着いた答えは、「自分は歌って踊る、アイドル活動が好きなんだ」といういたってシンプルなもの。こうしてμ'sのそれぞれが自己実現を目指して頑張る、「みんなで叶える物語」というコンセプトが確立されるまでの流れは見事じゃないだろうか。

{/netabare}

 仲間が少しずつ増えていくワクワク感、それぞれが得意な分野を活かしてアイドル活動を形にしていく手作り感、叶えたいものが違っていてもステージ上ではひとつになれる仲間意識。スクールアイドルというアマチュア集団だからこそ表現できる魅力があってすごくいい。

 正直に言うとキャラデザは好みではないのだけど、ハイテンションで前向きな作風は大好き。このアニメ嫌いな人なんているんだろうか、と思うほど好感度の高い作品。アイドルアニメはちょっと・・・という方も騙されたと思って見てみよう!

投稿 : 2019/04/28
閲覧 : 337
サンキュー:

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