「ソードアート・オンライン(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
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棚に入れた
46684
ランキング
55

ハロパ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「過大評価」という言葉、思考停止の一片だ

私は長い間「SAOを叩く組」であった。
要するに、言葉としてこのアニメを語って「異世界の流行の発端であることは、作品の唯一の貢献である」と普通に広めたんだ。
一巻既読の私には、アインクラッド編の終わりを知っているし友達に悪い評価されるアニメを見るなどの時間がない、と自分は思い込んでいた。
そして、沢山の人によれば、アインクラッド編の続きはあまり面白くないので、更に見るには価値がない。

そのせいか、SAOを4話ぐらいで断念して、そのままに残るはずだと思った。

ただ、偶然でありながら、数年後SAOの第三期を観ることになった。
そして、これはやはり思ったより面白いぞ、とふと思った。

だが、その分私の辺りの人々はSAOシリーズについて悪い意見を持っていたので、第一期の後を見てみようという提案が拒絶された上で、私だけが第三期をみて、楽しんで、一体どこで第一期がそんなにだめだったのかな~などと思う風になった。

その時、私はSAOにもう一回チャンスを与えることにした。

そして、昔にはSAOを許せない自分が今は驚くほど許したい気持ちでいる。結局、すごく楽しかったと言わざるを得ない。
そこかしこに問題がないと言えないが、作画が微妙に洗練されていて、声優さんの皆がよく頑張っていて、それに原作のストーリーはもう面白いぶんでそのまま残り、微妙なズレが感じてもだいたいの世界観が保たれたまま、段々第二編の終わりまで話が続く。
それに、本人の最も印象的な作曲ではないが、確かに梶浦由記さんの曲が演出に圧倒的な貢献を行っているのだ。
そして、アインクラッド編の終わりが「デースゲームの設定」の終わりも意味するので、第二編は一遍と比べればややつまらなそうな感じをしているのを仕方あるまいと思う。しょせん、これからしばらく間SAOは「スリルよりゲームの世界」に集中するシリーズになるからである。

ストーリーそのものは、王道の中の王道と言いたいですが、異世界のブームの発端はSAOであるとは誰もよく知っていると思う。
と言っても、奇しくもSAOは厳密な意味で異世界ではなく、同作家の川原さんに書かれたアクセル・ワールドと同じく、仮想世界、独立しているゲーム世界について、そしてそれから生じる苦楽の話である。
ただ、SAOの成功から「別世界に逃走したい人たちがこの類の話が好き」とプロヂューサーたちがわかっていて、それからは徐々に「異世界」のアニメ化を押すことにしたんだろう。
…と思われる経緯ですが、やはりSAOは異世界と違うと感じているんです。

当時のニュータイプを読んだ時の記憶を動員すれば、確かにSAO第一期のプロヂューサーさんがどこかで「このシリーズがアニメ化されないとどのシリーズがアニメ化されるはずだろう?」などなことを確かに言っていた気がする。
確かに、SAOは最もシンプルで魅力的な話を持つ類のライトノベルである。気をつける限り、アニメ化するには成功を収める保証があると考えられるが、そのような作品であるからこそアニメ化がちょっと遅れていたのかもしれません。(必ず成功させるの工夫や投資が必要であろうからな…)

とりあえず、今から見てもSAOはだいたい精錬された、いい作品である。
ただ、ストーリーに関して、二編ではスリルが失せていくせいで、期待しすぎた方々にはそれが残念だったと思う。

結局、理由のない成功はこの世にはないと思うので、今までわからなかったSAOの成功はなんとかわかった気がします。いい王道の、「ゲームの中のアドベンチャー」というようなアニメである。
それに、abecさんにより描かれた女子たちがやたらに可愛い…(*´ω`*)(あぁ、言ってしまった~ 本題なのに最後に言うとはな!)

投稿 : 2019/05/07
閲覧 : 250
サンキュー:

6

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