「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(アニメ映画)」

総合得点
82.3
感想・評価
883
棚に入れた
4388
ランキング
365
★★★★★ 4.1 (883)
物語
4.1
作画
4.1
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.2

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ずんびー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

シャアという男

これはシャアという男の人生を描き切った映画だ
主人公はアムロでも描かれているのは自我におぼれ続けた男の末路である

彼は承認欲求の塊なのだ
かっこつけてちやほやされて、誰にでも一目置かれたい欲を抑えきれない
だが、何をやっても一流の腕はあるがトップにはなれないため
その欲をこじらせていく

赤い彗星なんて呼ばれてたときはいいが
パイロットとしては遂にアムロには勝てなかった
指揮官としてはブライトを上回れなかった
ついでに、カリスマとしてはギレンに勝てないし
政治家としてもザビ家の人間には勝てなかった
思想家としても親父を超えることはない(ガンダム一年戦争史から拝借)

しかし、出生と顔はいい
彼を放っておかない奴と女がゴマンといるのだ
そういう人々に支えられ
シャアは落ちぶれることなく歴史の一線に立つが
ナンバーワンの称号は得られない

そこで一計を案じる
アクシズ落としだ

カリスマとして旧ジオン国民をまとめ
政治家として連邦軍を翻弄し
指揮官として艦隊を動かし
パイロットとしてアムロとの勝負に勝ち
そして、隕石を落とし人類を導く思想家となれる

彼にとって一石五鳥の作戦なのだ
そうして人類の歴史に永遠と刻まれる存在になるはずだった

そこそこうまくいきかけたが
結局アムロにはぼこぼこに負け阻止されている
それに地球に巨大隕石なんて落としてどうなるというのだ

シャアが結局、承認欲求でやっていると思われる場面がある
アムロにサイコフレームを渡したのは自分だというシーン
真剣勝負をのぞむなら素直に負けを認めればいいのに
負け惜しみで優位に立とうとする
ただ、アムロに参ったと言わせて自分の存在を認めさせたかったのだろう

この作品は承認欲求をこじらせすぎて理解不能な作戦で
すべてがうまくいくとおもってしまった哀れな男の物語なのだと思う
おそらく監督は意識していないと思うが

投稿 : 2019/06/24
閲覧 : 229
サンキュー:

7

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