「風が強く吹いている(TVアニメ動画)」

総合得点
78.5
感想・評価
413
棚に入れた
1409
ランキング
541
★★★★☆ 3.9 (413)
物語
4.0
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

B. ネタバレ注意 - マンビキ ダメ ゼッタイ

三浦しをんの小説 2006年刊行

「竹青荘」に住む寛政大学生10人が10ヶ月後の箱根駅伝を目指すお話

<主要登場人物>
寛政大学陸上競技部 「竹青荘(アオタケ)」の住人
・第1区走者 王子(柏崎茜)文学部2年:入野自由
・第2区走者 ムサ(ムサ・カマラ)理工学部2年:株元英彰
・第3区走者 ジョータ(城太郎)政治経済学部1年生:榎木淳弥
・第4区走者 ジョージ(城次郎)政治経済学部1年生:上村祐翔
・第5区走者 神童(杉山高志)商学部3年:内山昂輝
・第6区走者 ユキ(岩倉雪彦)法学部4年:興津和幸
・第7区走者 ニコチャン(平田彰宏)理工学部3年:星野貴紀
・第8区走者 キング(坂口洋平)社会学部4年:北沢力
・第9区走者 カケル(蔵原走)社会学部1年:大塚剛央
・第10区走者 ハイジ(清瀬灰二)文学部4年:豊永利行

・勝田葉菜子(はなちゃん):木村珠莉
陸上部後援会の八百屋の娘で高校生ながらマネージャー的な存在


高校時代有望なランナーだった“ハイジ”は右膝を負傷したため
チームメイトの藤岡一真(日野聡)と進学するはずだった陸上の名門・六道大学ではなく陸上部のない寛政大学へ進学する

「竹青荘(アオタケ)」に1年が2人入居して住人が9人になった春
4年生になったハイジは銭湯の帰りに疾走する“カケル”を見かけ自転車で追いかけ声をかける
「走るの好き?」
実はカケルはアパート代が払えず野宿をしていたが食べるものに困り万引きして逃げていたのだ
同じ大学の学生と知ったハイジはカケルをアパートに連れていきここに住むよう勧める
アパートで開かれたカケルの歓迎会でハイジが密かに画策していた夢を語る
「この10人で箱根を目指そう!」
実は彼らが住んでいる古い安アパートは以前は陸上部員のための寮で大家は元陸上部のコーチだったのだ
ハイジは膝の治療を続け、料理で密かに皆の健康管理をし住人が10人になる日を待ち望んでいた

戯言だと思われたがハイジの駅伝への執念は尋常ではなく住人を煽てたり、脅したりして全員走らせることに成功し、朝食前の片道5kmのランニングから練習を始めることになる

カケルは高校で陸上部のエースだったからこそ箱根駅伝出場の難しさ、今から10ヶ月後の出場を目指す無謀さを知っているし元来の怒りっぽい性格のためハイジたちに冷たい態度で接するが
高校の時、結果主義の陸上部監督を殴ってからは陸上部に所属することなく1人で走っていたのでその延長で朝練に参加する

まずは箱根駅伝の予選会出場条件である5000m 16分30秒以内という公認記録をめざす
ハイジとカケルは1度目で難なくクリア

続いて3回目の大会でジョータとジョージの双子とムサがクリア
<ジョータとジョージ>
高校3年間サッカーをやっていて走ることに抵抗がない双子は
駅伝に出たらモテるとハイジに言われ走る気になった
他人からは見分けがつかない程そっくりだがそれを嫌がっていないし
いつも一緒に行動していたが走りに関しては弟の方が秀でている事を知る
はなちゃんの想い人はジョータかジョージか?
<ムサ>
タンザニアからの国費留学生で陸上未経験
黒人であることから駅伝のために呼ばれた留学生と勘違いされ落ち込むが藤岡の言葉によって払拭する
ハイジはムサの体格から潜在能力を確信していた

次の大会で神童とユキが16分30秒の壁をクリア
<神童>
山形の田舎出身で毎日往復10キロの山道を歩いて学校に通っていたため坂道が得意
面倒見がよく後援会を募るためのホームページ作成などマネージャー的仕事をひとりで引き受ける
<ユキ>
大学3年の時、司法試験に合格した
そのため4年生の1年間は遊ぶと決めているらしくクラブ通いしている
そのクラブまでハイジに押しかけられしかたなく走ることに付き合う
母子家庭だったが高校生の時、母が再婚(デキ婚)し新しい家族との接し方が分からず疎遠になってしまう

白樺湖での夏合宿を経てニコチャンとキングが規定タイムをクリア
<ニコチャン>
高校で陸上部だったが、ガタイの良い体格から走ることには向かないと監督に言われ走ることを諦めるが本当は走ることが好き
ヘビースモーカーだったが走るようになってからやめた
ハイジにアルバイトは禁止と言われてからも部屋でPC関係のアルバイトをしている
カケルに言われてダイエットのため食事を節制していたがお弁当を持ったハイジに追いかけられる
<キング>
クイズ番組が好きだが自分では録画用デッキを持っていないため観るのは神童の部屋
ハイジに就職に優位と言われ走ることにするが就活がうまくいかず心配してくれているアオタケの皆にあたってしまうなど人との距離感が分からず孤独を感じている

1人公認記録を出せない王子は腕に書いてもらった「前に!」という言葉と共に
最後のチャンスに挑み規定タイム以内にゴール
<王子>
漫画研究会に所属し部屋は漫画で埋め尽くされている
漫画のセリフを発したり名言に反応したりする
走らないならアオタケには住めないとハイジに脅され練習に参加
5000mの大会で脱水症状と間違われたりトラック2週目で周回遅れになるほど運動音痴だが
カケルにフォームを直してもらってからは少しずつ改善する
アニメを読むときも神童の実家で譲ってもらったランニングマシンに乗るなど努力家でもある

カケルが監督を殴ったことを暴力事件として週刊誌に書かれたり、ハイジが過労で倒れたり、商店街の方に後援会になってもらったり、王子とカケルの言い合いがあったりしながら
なんとか予選大会出場資格を得たハイジ達

予選を勝ち抜き箱根駅伝でタスキを繋ぐことで
「走るってどういうことなのか」を考えたり「1人で走っていても誰かと一緒に走ってる」ということを実感するお話

***

Production I.G制作+ハイキュー!!と同じキャラデザの人 なので作画は大好きです

言葉よりも手が出てしまうカケルがアオタケの住人や藤岡と知り合い成長していく過程や
(カケルを見てて「愛されずに育った子は口数が少ない」というのは本当かもと思った)
蝶々にさえ追い越されていた王子が最後まで諦めなかったところや
カケルの監督/ハイジの監督/ニコチャンの監督/大家さん監督/寛政大学の監督とも言えるハイジ の対比と
ハイジと藤岡、カケルと榊(河西健吾)の関係など関わる人によって人生さえも変わってしまうし自分も誰かの生き方に良くも悪くも影響することがあると教えられる良いアニメだと思います

ハイジとカケルの出会いが万引きというのがなー
暴力事件を起こしたとしてカケルが雑誌に載ったけど万引きの事を記事にしないって事は
作者は「100円の商品だからいい」とか「謝ったからなかった事になった」とか思ってるんだろうか?
もし1個の売り上げが数十円であろう商店街の方々が万引きの事を知っても気持ちよく後援会になってくれただろうか?
万引き犯を追いかけてるカケルではダメだったんだろうか?
もやもやする

ラジオ版ではニコチャンを田中一成さんが演じていたそうです
あの声を思い出して悲しくなりました

19.5.5

投稿 : 2019/05/31
閲覧 : 301
サンキュー:

13

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