遊微々 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
気づいたのか?撃っていいのは、撃たれる覚悟があるやつだけだと
鬼才、谷口悟朗監督が作られたピカレスクロマンのロボットアニメ。
主人公ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの正義、苦悩、葛藤を描いた復讐劇の色が強い過激な内容。
この頃はまだロボットアニメに対する抵抗感が強かった自分だが、今作は政治ドラマ的な要素が色濃く描写されており、また兵器であるナイトメアフレームの造形も陸戦兵器の進化版という部分が強く表れており、既存のロボットアニメのロボットとは差別化が図られていたためすんなり見ることができた。
とにもかくにも1話があまりにも衝撃的すぎる完成度であることが最大の特徴と言える。あの1話のインパクトだけで他のアニメ作品を軒並み霞ませることができ、視聴者を一気にコードギアスの世界に誘うことができる。
そして次回への引きが抜群に上手く、視聴者を焦らさせる工夫が巧い。リアルタイムで視聴していたら1週間が途方もなく長く感じたであろう。実際次週を見てみると案外大したことはしておらず、肩透かしを食らうような場面も多いのだが、それでも毎回ハラハラしてしまう。この演出の巧さがこの作品の妙とも言える。
キャラクターは個性が強く、というか癖の強いキャラクターが多すぎて肌に合わない嫌いなキャラクターがわんさか出てくる。普通これだけ不快なキャラクターが多ければ途中で視聴を断念しそうなものだが、それでも勢いで一気に通して見てしまうあたり、この作品がどれだけ人を惹きつけるエネルギーを持っているかが窺い知れる。
{netabare}一番印象に残っているはやはり血染めのユフィ。ルルーシュに茨の道を突き進むことしか許さないといった運命を突き付けるような、酷な場面でしたね。{/netabare}