狗が身 さんの感想・評価

3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

完走した感想。

同監督の【戦闘メカ ザブングル】を先に視聴していると、どうしても本作が劣化版のように思えてならない。
もちろん細かいテーマとか結末は違うものの、中盤までの三角関係やノリはいかにも【ザブングル】だからだ。

ヒロインが洗脳されて兵士となる、という展開もこれまた【ザブングル】であり、制作側もそれを自覚していたからかラストは違う結末を迎えた訳だけど…僕としてはこの終わりは受け入れ難い。
クワサン、運が悪かっただけなのに精神崩壊してしまったままって…酷すぎる。

ダバになにかしら罪があるのならこのエンドでもいいんだけど、そうじゃないからな納得いかない。クワサンの存在によってアム、レッシィとの三角関係も呆気なく決着がついてしまったというか消化不良感がある。(ちなみに僕はレッシィ派)


とはいえ、アマンダラを倒したダバが新しい世界の表舞台に立たず、隠棲する、というオチ自体は評価したい。
これは作中でアムとレッシィの会話にあったように、アマンダラの目的であったヤーマン族の滅亡を叶える結果となるのだが、たぶんダバはそれを承知で隠棲を選んだんだと思う。

アマンダラの目的を達成させることで、憎しみの連鎖を断ち切る役目を自分に課したのだ。
あまり類を見ないこのエンディングは本作の特色として僕は評価したい。


とはいえ、一年観る作品としては【ザブングル】を推したい所なんだけどね。