「幻夢戦記レダ(OVA)」

総合得点
65.7
感想・評価
33
棚に入れた
136
ランキング
3091
★★★★☆ 3.7 (33)
物語
3.3
作画
4.0
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

80年代美少女アニメ!!

【概要】

アニメーション制作:カナメプロダクション
1985年3月1日に発売された全1話のOVA作品。
監督は、湯山邦彦。

【あらすじ】

17歳の女子高校生、朝霧陽子には片想いしている男がいた。
1年5ヶ月の間、ずっと恋い焦がれていた想いを込めて、ピアノで曲を作りカセットテープに録音。
日差しの強い真夏の並木道。男に告白しようと陽子はヘッドホンステレオで曲を聞きながらすれ違うが、
声をかけられなかった。肩を落とす陽子であったが、突如空間に飲み込まれて、並木道から消えてしまう。
気を失った陽子が目を覚ますと、見たことのない動物や植物だらけ。
そこで陽子は言葉を話す犬、リンガムと出会う。
ここは異次元世界「アシャンティ」
元いた地球は、この世界では「ノア」と呼ばれていることを知るのだった。

【感想】

昔のアニメ業界のイメージって、
玩具を出すからオーダー通りにオリキャラやグッズを出して、原作から乖離する。
超能力漫画がロボットアニメになったり、野生少女漫画が変身魔法少女アニメになる。
TVアニメだとタッチや奇面組みたいに原作を大事にするケースもあるけど、
たいていがスポンサーの注文を聞かないといけない。

その点で、オリジナルのOVAだと比較的制約がゆるくて自分が作りたいものが作れるのかな?
そのくせに大体の黄金パターンが決まっていて、

・露出度の高い美少女。
・とにかくメカ!とにかくロボット!
・バイクが必ず出てくる。北斗の拳の影響でバイク乗りのマッチョなお兄さんが襲撃してくる。
・殆どのクリエイターが直撃世代であるためにスター・ウォーズの影響を受けてる。
・とにかく作画命!手描きアニメの職人芸のサンプルになる。
・反面でストーリーが雑。TVアニメと違って短い尺で終わらせないといけないから駆け足。

だからこそ、設定にコダワリのあるパトレイバーやトップをねらえ!
小説原作の、銀河英雄伝説やロードス島戦記などが当時としては珍しくもあり人気が出たのかな?と。
さらに言えば日常芝居描写と作画が卓越してたジブリアニメが絶対王者になれる。そういう時代でしたね。

この幻夢戦記レダの場合は、うる星やつら世代基準でいくと綺麗でよく動くアクション作画。
空戦にナウシカっぽさがあったり、ファンタジーアニメだと思ってたら実はロボットアニメだったという事実。
要するに当時のアニメファン向けの好物要素を詰め込んた美少女アニメ作品。
いろいろ突っ込みをしたくなりますが、動画に関しては間違いなく称賛レベルでしょうね。

反面でストーリーが大味で恋する乙女主人公以外のキャラがシンプルすぎるかな。ただの役割キャラでしか無い。
シャアの声優が演じる美形悪役がただのゲス野郎だったり勧善懲悪のヒロインものっぽい。
1時間ちょっとで物語を終わらせるために単純明快に整理されたわかりやすさが重要なのかな?と思ったり。
尺の都合かで状況と大事な設定を全部、説明台詞で視聴者に解説しちゃうの笑っちゃったけどね。

ストーリーや設定に凝ってて読み物としてのレベルが向上している2010年代のアニメの基準では、
昔のアニメファン向けの作品にありがちな、文芸的な物足りなさを感じたのも事実なのですが、
頭をあまり使わずに目で楽しむアクションアニメとしては、十分に面白かったかな?と。
当時はこれでヒットする要素を満たしていたので、
あんまりあれこれ言うのも上から目線で野暮なのかもしれないと思ってしまいました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2019/09/13
閲覧 : 348
サンキュー:

27

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