「昭和元禄落語心中 助六再び篇(TVアニメ動画)」

総合得点
81.2
感想・評価
484
棚に入れた
2187
ランキング
413
★★★★☆ 4.0 (484)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.3
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

時代は変わる。だけど、変わらないものだって確かにある。

昭和元禄落語心中・2期です。

こちらを観る前に、
1期を先に観てください。

私は1期ではそんなにハマらなかったのですが、
2期でぐぐっと引き込まれましたね。

1期と2期では時代も大きく違うし、
メインの登場人物も違うからでしょうか。

2期も見てよかったです^^

2期は全12話です。


● ストーリー
落語家・八代目八雲(やくも)に弟子入りをしてから十数年。

とうとう真打(しんうち)となった与太郎(よたろう)は、
助六(すけろく)の名を継いだ。

八雲の義理の娘・小夏(こなつ)の子どもの父親になろうとしたり、
自分の落語が何なのか苦しんだり、
八雲の体調がよくなかったり、

いろんなことが、
助六に重く絡みついてくる。


1期は八雲の過去の話が中心でした。
2期は時代が1期の1話に戻ります。

主人公も八雲の弟子・与太郎に交代です。
まあ、八雲も主人公的立ち位置なのは変わらないのですが。

1期の八雲の過去の話は、
恋に溺れて、引きずられて…な物悲しく重い雰囲気でしたが、

2期の方は与太郎のからっとした性格によって、
重い話でも沈みこむことがなく、家族や人の温かさも感じられました。

2期は毎話に近いほど涙していた気がする(´;ω;`)

それも悲しい涙じゃなくて、
「よかったね。」と温かく、嬉しい気持ちになる涙でした。


≪ 八雲の人生 ≫

1期で描かれた八雲の人生。
それは決して幸せで、楽しいだけのものではなかった。

月日が流れても、過ごしてきた過去は変わらない。
抱えているものの重さが軽くなるわけではない。

だけど、時代は移り変わる。
環境は変わっていく。

そうすると、
人生に対する見え方も変わってくる。

八雲の人生は悲しみも多かったけど、
こうして振り返ってみると、

たくさんの人に囲まれて、大好きな落語で満たされて、
幸せな人生だったんじゃないかな。

嘆かわしい境遇が決してよい思い出とはならなくとも、
自分の欠片のひとつとして、確かにそこにある。欠かせないものとなる。

自分の運命を嘆くばかりより、
周りの人たちの支えによって、

いつか受け入れられる時が来ると信じるといいのかな。

そんな希望が感じられました。


● 声優
今回も作中で落語がたくさん演じられます。

私は本物の落語に詳しくありませんが、
声優さんがすごい!ということは1期同様、ビシビシと感じました。

普通に落語を話すだけでも相当技術が必要だと思うのですが、
作品ではキャラを演じなければならない。

キャラごとに落語にも特徴があるから、
それに合わせた演技をしなければならないし、

同じキャラでも
年齢によって話し方が変わってくるだろうし、

とにかくそういう微妙な差異も
ちゃんと演じ分けられているのです。

いろんな落語家が登場するのだけど、
みんな上手だからすごいよなー。

抑揚のつけ方とか、一人が複数の役を演じてる感とか、抜群すぎる。
さすがプロです。


● キャラクター
どのキャラも味があっていいですね♪

私のお気に入りは小夏の息子・信之助(しんのすけ)です^^

いやいや、なにこの天使!
いい子に育ったな~。

こうしてみると、
大人に囲まれて育つ環境はいいもんだと思いますね。

彼の成長が楽しみのひとつでもありました♪


もう一人、八雲の身の回りの世話や運転手をしている松田さん。

1期から登場していますが、
2期では松田さんの人の良さが爆発してました。笑

関わってきた人たちを愛し、
本気で案ずる思いやりに涙だわ(´;ω;`)


● 音楽
【 OP「今際の死神」/ 林原めぐみ 】

1期同様林原めぐみさんが歌っています。
私はこちらの曲の方が好きかな。

アニメーションも力が入っているように感じました。
八雲がからめとられている運命を感じさせる不気味さ…。


【 ED「ひこばゆる」】

1期同様歌のない曲。

「ひこばゆ」とは、「切った木の根株や根元から芽が出る。」
という意味だそうです。(goo辞書参照)

そのタイトル通り、
爽やかな緑が似合いそうな穏やかな曲ですね♪


● まとめ
1期ではそれほどハマりませんでしたが、
2期はとてもよかったです。

でも1期の話があってこその2期なので、
この作品に対する印象が変わったと言う方が正しいかな。

時代と共に在り方は変わっても、
落語がなくなることはない。

そんな希望を感じさせる終わり方もよかったです♪

投稿 : 2019/09/14
閲覧 : 280
サンキュー:

26

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