「ドメスティックな彼女(TVアニメ動画)」

総合得点
75.3
感想・評価
470
棚に入れた
2022
ランキング
802
★★★★☆ 3.5 (470)
物語
3.4
作画
3.6
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.5

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そら さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

凄く良かったです。

ほかの方の評価が良くないみたいですが、私は好きです。

見終わって良い意味で思っていた印象とは全く違うお話でした。私はあまりドロドロした展開は好きではないのでほど良かったです。涙は出ませんがすごく切ない気持ちでいっぱいになるお話です。その日の夜は小食になりました(笑)。

そして瑠衣が物分かりの良い良い子でよかった。でも当然ですよね。瑠衣はポッとでの存在でダブルヒロインを読者に植え付ける為にのっけからSEXしただけであって、夏生と陽菜が想い合う関係はそれ以前からずっとあったわけで、ひょっとすると陽菜は風でたまたま飛ばされた小説の原稿を少し読んでいて夏生が自分に気がある事を屋上での最初の出会いである夏生が1年生の時からずっと知っていたのかもしれないですね。相手の気持ちを察しながらさりげなく夏生を元気づけ、また自分自身も癒しを貰う。昔の自分がそうしてもらったように・・・素敵な女性じゃないですか~。

出来れば最後は夏生と陽菜には幸せになって欲しいと願っていましたが、
やはりこういう部分はお決まりなのか叶いませんでした・・・。
ただ陽菜が死んだりしなかった事だけが救いで、ホッとしました。
とにかく夏生が相手でなくても良いので陽菜には最後に幸せになって欲しいです。

陽菜という人物は周囲には明るく振舞っていますが、とても優柔不断で相手に優しい言葉をかけられるとすぐに流されてしまう・・・そんなちょっと弱い女性で作中でも彼女は学生の頃から大事なところで逃げの一手を選びますが、悪い女性ではありません、むしろそういうところに惹かれます。

個人的な感想としては瑠衣はどうでもいいです。(夏生と陽菜のスパイス的スタンスでいい)
このお話を見る上で陽菜以外の女性をクローズアップしたり夏生の視点で観過ぎると、面白みが半減するというか、主軸がぶれて何が目的なのこのお話?ってなります。夏生も陽菜と同様に優柔不断ですからね。

話の展開のスピードを早める為に所々(例えば留依といきなりSEXとか、父親の再婚とか)でやや強引なストーリー展開の様な部分は否めませんが、最後の夏生と陽菜の別れ方には不満が残ります。なぜか言うと陽菜は表向き夏生の事を考えている様に見えて、私が思っていたほど夏生に対して真剣ではなかった。その事は11話で部屋に呼んだ時に『やっぱり別れよう』というセリフからもうかがい知れます。これは陽菜が大人としての責任を取った行動ではなく、単なる弱さから来る逃げだと思います。

なにやらタブーを犯している様な話の展開が多いですが、私的には

<陽菜の不倫について>
相手にはまだ子供がいないので家庭とは言えない。籍を入れただけで男女がただ一緒に暮らしている同棲と何ら変わらない。そもそも結婚という契約は親としてお互いに子供という無償で時間と労力と財産を拠出しなければいけない存在ができるから必要なんだと思います。子供ができてから夫婦関係がラブラブを維持できないのは、この時間と労力とお金の拠出割合に公平性が崩れやすい事と、女性は夫より子供が大事になる。とくに男の子なら夫への愛情よりも息子に傾くんですよね。確かに前もって結婚という約束をしておかないとSEXから子供ができるまでにはタイムラグがあるので、不倫相手が妻とも仲が良ければ多少問題はあるでしょうが、このご時世、誰の子かはすぐわかってしまいます。もっと極端に言えばできちゃってから結婚でいいんだと思います。だから陽菜は私的にはギリギリセーフです。それに後の話で不倫に至った経緯を知ったらもっと切なくなりました。

<血の繋がっていない家族間の恋愛>
瑠衣も言ってましたがありでしょう。生物的に見れば他の個体だと思います。公的な部分で弊害はありますが、名前も違うなら問題ないのかな?最悪内縁関係で生活すれば良いと思います。最終的には夏生と陽菜の間に子供が出来ていて欲しいですね。これで瑠衣との間に子供ができたらドロドロ路線ですね。流石景先生やめて下さい。

<先生と生徒の恋愛>
ずっと憧れを抱いていた先生と男女の関係になれるなんて素敵です。学校を変わったのなら何ら問題無いと思いますし、同じ学校でも学校の中だけではきっちり無関係を装っていれば外で付き合うのはバレない様にすればOKでしょう。夏生とは遠距離でも良いから関係を続けて欲しかった。

作中桐谷先生が言っていた『実体験からの深み』を陽菜と別れる事で夏生に加味したかったんでしょうか?でも人の幸せの本質を考える上では少し違う気もしますね。小説家になる事が夏生にとって本当の幸せなのか?陽菜と居る事が幸せだったのか?もちろん理想は陽菜の傍に居ながら小説家になる事なんでしょうけれど、それでは深みのある小説は書けないと言うなら、深みのある恋愛小説を書く為に、出会ってすぐの男性とSEXして経験を得る?やっぱり何か違う気がするんですよね。一歩間違えばスランプに陥ったアーティストが麻薬に手を出してしまう発想に通じかねない危険性を孕んだ考え方に思えます。

最後に
見終わった後にこんなに心が切なくなったのは久々だったので調子に乗って感想とか書いてしまいました。凄く良いお話だったと思います。

投稿 : 2019/09/29
閲覧 : 244
サンキュー:

5

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