「キャロル&チューズデイ(TVアニメ動画)」

総合得点
75.5
感想・評価
395
棚に入れた
1286
ランキング
784
★★★★☆ 3.7 (395)
物語
3.4
作画
3.8
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.6

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

きっと忘れない。あの、永遠のような一瞬を。あの、ありきたりな軌跡を。

この作品はオリジナル作品だったみたいですね。
しかも、ボンズ20周年×フライングドッグ10周年の記念作品とのことでした。
でも、これらを知ったのは完走後に公式HPを見た時で、視聴のきっかけではありませんでした。

視聴のきっかけは声優さん…島袋さん、市ノ瀬さん、すみぺに神谷さんの名前を見たら気にならない筈がありません。


人類が新たなフロンティア、火星に移り住んでから50年になろうという時代。
多くのカルチャーはAIによって作られ、人はそれを享楽する側となった時代。

ひとりの女の子がいた。
首都、アルバシティでタフに生き抜く彼女は、
働きながらミュージシャンを目指していた。
いつも、何かが足りないと感じていた。
彼女の名はキャロル。

ひとりの女の子がいた。
地方都市、ハーシェルシティの裕福な家に生まれ、
ミュージシャンになりたいと思っていたが、誰にも理解されずにいた。
世界でいちばん孤独だと思っていた。
彼女の名はチューズデイ。

ふたりは、偶然出会った。
歌わずにはいられなかった。
音をださずにはいられなかった。
ふたりなら、それができる気がした。

ふたりは、こんな時代にほんのささやかな波風を立てるだろう。
そしてそれは、いつしか大きな波へと変わっていく…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

このINTRODUCTIONは随分滾る内容が記載されているじゃありませんか。
普通に生活していたら、きっとすれ違って会う事なんて絶対無かった。
何故なら住む場所も世界が違っていたから…
そんな二人が会えたのは、お互いがお互いを認識したから…
お互いを惹きつけ合う「何か」を持っていたからにほかなりません。

きっかけはキャロルの橋上パフォーマンスにチューズデイが引き寄せられたから…
本当に些細で吹けば消えてしまうような出来事です。
もしチューズデイが考え事をしながら歩いていたら気付かず通り過ぎていたかも…
でも、きっときっかけなんてそれで十分なんだと思います。

二人で一緒に過ごす時間を眺めているのが大好きでした。
お世辞でも綺麗とはいえない二人の居場所は、温かくて笑顔に満ちていました。
そして曲を作っている時の二人は本当に楽しそう…

もちろん良いことばかりじゃありません。
チューズデイのこれまでの立ち振る舞いを考えると、試練が待っているのは必定。
それに「好き」という理由だけで音楽を続けていけるほど甘い世界でもありませんし…

そして彼女たちの歌を始めて聞いたのは、第2話のゲリラ演奏でしたっけ…
「The Loneliest Girl」
この曲を聞いた時、身体に電気のような衝撃が走ったのを覚えています。
二人は出会ったばかりである上、これまでの境遇を鑑みると凡そ音楽を学問として学んだことも無い筈です。
きっと二人のバックボーンは「歌が好き」というただそれだけ…
ただそれだけの筈なのに、どうしてこんなにも綺麗な旋律が紡がれるのだろう…
どうしてこんなにも重ねた音が綺麗なんだろう…
これが私がこの作品にのめり込んだ瞬間でもありました。

ここから先も物語上は色々あるのですが、一つ思ったのは「AIは決して完璧ではないということ」です。
AIに頼り切った音楽が蔓延する中、敢えて一切AIに頼らなかったのが功を奏したのだと思います。
ですが、AIなんか導入するのはそれなりに費用も必要でしょうし、何より自分たちで曲が作れるならそもそも不必要でしょうから…

物語の冒頭でガスが毎回言っていた「奇跡の7分間」とは一体何だったのか…
どうして二人がその奇跡の原動力となったのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Kiss Me」と「Polly Jean」で、どちらもキャロル(Nai Br.XX)&チューズデイ(Celeina Ann)が歌っています。
エンディングテーマは、キャロル&チューズデイの「Hold Me Now」とアンジェラ(Alisa)の「Not Afraid」
個人的にはアンジェラのエンディグが好みでした。
エンディングのアニメで描かれている内容と本編との繋がりを想像するのも一興かと思います。
最初は全然分からなかったんですが、終盤になって色々と解明されてからは逆に深みが感じられて良かったと思いました。

2クール全24話の物語でした。
『+Ultra』枠の作品なので、使われた楽曲の歌詞が全て英語だったのも納得でした。
何より柔らかい作画のタッチがこの作品の作風とマッチしていたと思います。
起用された声優陣も豪華そのものでした。
きっと、声優さんが日本語版の楽曲をそのまま歌っても、相当なクオリティになると思いました。
夢を見る大切さ…行動に対する責任…持ち場と立場…
色んなメッセージを含んだこの作品は見応え十分でした。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2019/10/06
閲覧 : 315
サンキュー:

21

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