「終物語(「まよいヘル」「ひたぎランデブー」「おうぎダーク」)(TVアニメ動画)」

総合得点
84.6
感想・評価
684
棚に入れた
4318
ランキング
276
★★★★☆ 4.0 (684)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトル通りに締めに相応しい内容

 原作は未読。
 次第に存在感を増していた忍野 扇がついにラスボスとして登場。
 その正体は阿良々木 暦自身の負の要素というものであったが、作品世界外から眺めると暦の
劣等感そのもののメタファーとも言えそう。
 よくよく考えると忍野 扇が特別なわけではなく、これまでも設定上登場キャラの心のありようが
生んだ怪異や、怪異がキャラの心理状態のメタファーのような例は結構あったわけで、だからこそ
忍野 メメがよく言う「勝手に助かる」という考え方は成り立つんだろうなと思ったり。
 この忍野 扇を消すという行為が、作中で臥煙 伊豆湖が「青春の終わり」と言っていたように
自身の未熟さからの訣別を現しているみたい。
 そういう意味では私立直江津高校の卒業という表面上のものと、精神的卒業という二重の意味で、
締めの相応しい内容。
 ただ、結局はこの忍野 扇も救ってしまうところが暦らしいと言うか・・・。これって自身の
劣等感なども持ち合わせたまま、大人になっていくということなのだろうか?。
 それにしても序盤の「まよいヘル」の八九寺 真宵に対してもそうだったが、「徹底的に他者を
救おうとするな」と改めて思ってしまった。

 中盤の「ひたぎランデブー」は戦場ヶ原 ひたぎとのデートという幕間もの的内容。
 戦場ヶ原 ひたぎというキャラだが、原作者の扱いやファンの支持という点からも、多くの
ヒロインの中でもダントツの人気というわけではなさそうだが、暦との恋愛関係に関してはまったく
ぶれない安定感があるのが印象的。
 多くのヒロインが登場して、一種のハーレム状態にようになりながらも、割と早い段階で一人の
ヒロインと主人公との恋愛関係が決定されてぶれない作品というのは割と珍しいかも。パッと
思いついたのは「ソードアート・オンライン」シリーズのキリトとアスナだったけど。
 こういう状態は恋愛ドラマ主体で考えると、単調に感じられてしまうきらいがあるが、両作とも
一番見せたい部分は他にあるわけで、むしろこれは良い措置なんだろうなと思う。
 そして、このぶれない関係性の強さはヒロイン自体の強さをも現しているように思える。

2019/10/14

投稿 : 2019/10/14
閲覧 : 238
サンキュー:

6

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