「コードギアス 反逆のルルーシュ R2(TVアニメ動画)」

総合得点
92.9
感想・評価
10664
棚に入れた
36025
ランキング
14
ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

予想外の展開を見せつつもきれいに終わる

 1期はクライマックスの途中でいきなり終わった感があったので、「どうなるのだろう?」と
思っていたら、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの平穏な日常からスタート。最初はちょっとした
戸惑いがあったが、事情が判るとなるほどという感じで、一種の仕切り直しスタートと
いったところ。

 前半は皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの目的に焦点を当てた展開に。
 1期終盤から皇帝の謎めいた行動やV.V.なるキャラクターが登場していたが、その辺がついに
明らかに。
 まあ、この辺のくだりは原作、シリーズ構成の大河内 一楼氏らしいなといった印象。
 この人の書く作品ってスケールの大きな世界観を描きながら、その根本的な部分は家族問題に
あることが多く、本作もそんな感じだった。
 現実にも世界を揺るがすような事象の根っこの部分がパーソナルなことであったりすることも
あるわけで、この展開自体を一概に否定するわけでないんだけど、ここまで多いと「本人の
家族関係に問題があったんじゃないか?」と思ってしまったりしてしまう。

 この皇帝絡みの展開後はルルーシュと枢木 スザクが手を組み、ルルーシュがブリタニア帝国
皇帝になるという予想外の展開。
 「これはどうなるのか?」と思っていたら、最終的にルルーシュが全ての憎しみを一身に受けて
死ぬという究極の「泣いた赤鬼」展開。
 ルルーシュの野望はナナリーのためのもので、世界平和など公共的なものは望んで
いなかったのだろうが、ナナリーの望む世界が全世界の平和だったのかな。根は優しい
ルルーシュゆえにこれまでの行動に対する贖罪もあったのかも。
 いずれにしてもルルーシュの身を挺した行動に心打たれるものがあった。
 全体的には多少中だるみ感を感じたが、意想外の展開を見せつつ、きれいに締めた見事な出来と
いう印象。

 1期ではルルーシュの正義を否定する立場として憎まれ役だったスザクだが、本作では正面から
対峙する立場ではなくなり、更に後半は協力体制を敷くことでその辺は緩和された感がある。
その分、存在感も減ってしまった感もあったけど。
 このスザクがルルーシュの事情を判っていることに代表されるように、1期では互いの状況が
判らないことによるサスペンス要素が良いアクセントになっていたのに対して、本作はそういった
部分は減ってしまい、それに代わってよりスケールの大きな政治抗争ドラマになった感がある。特に
中華連邦の存在は2期の大きな特徴という印象。
 その分、局地的であるアッシュフォード学園関係のキャラなどは少々持て余し気味といった
印象で、シャーリー・フェネットなどはなまじルルーシュと近しい存在ゆえに扱いに
困っていたような感が。

2019/10/27
2020/04/03 改行位置、表現方法変更

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 314
サンキュー:

5

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