「火垂るの墓(アニメ映画)」

総合得点
80.0
感想・評価
840
棚に入れた
5514
ランキング
465
★★★★☆ 3.8 (840)
物語
4.0
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こどもの不幸は今も続いている。

戦争は是か非かと問えば,
大方の人は,非と答えるでしょう。

ではなぜ,日本は戦争をしたのでしょうか。

世界で紛争が絶えないのはなぜでしょか。

人類の歴史は,紛争の歴史で,戦争によって
利益をもたらせるから,戦うのは自明の理です。

日本が欧米の植民地にならずに済んだのは
富国強兵の産物であり,日清・日露・第一次大戦での
勝利があることは自明の理です。

日本の勢力拡大に警戒感を感じたアメリカ
イギリス,オランダなどと衝突が避けられなかったのも
昨今の歴史観では,明らかです。

しかし,やはり,GNPにして当時13倍も違うアメリカと戦うのは
全体主義・特攻精神の日本でも,その物量に
かなうはずがありませんでした。

超空の要塞といわれたB29(と日本の戦闘機には
明らかに力の差もあり,)の爆撃・焼夷弾攻撃の
シーンは,凄みが感じられます。

神戸空襲で焼け出された兄妹は親戚に
身を寄せるものの,半ば追い出されることになる兄妹
は,ただでさえ食糧不足のさなか,
栄養失調症になるもの当たり前です。

二人の運命は,悲しいことにすでに尽きていたのです。

反戦の意図とともに,渡る世間は鬼ばかり,というような
人々の冷たさが,すでに冒頭から描かれています。

周りの人々の冷たさにも,この作品では,批判を向けられるべきです。

付けたしですが,子どもが幸せな時代というのは,
本当に理想とするものです。

戦時下になくとも,今の子どもたちは幸せでしょうか。

子どもの虐待死のニュースや貧困家庭の子どもの情報を
聞くたびに,21世紀の日本においても,世間や
行政の目から外れて,つらい思いをしている子どもが
たくさんいるのではないかと,この作品を見返してみて
思います。

すべての(弱い立場の)子どもたちが,大人の庇護を
受けて幸せな時代こそ,本当の平和と安寧の時代だと思います。

投稿 : 2020/06/11
閲覧 : 304
サンキュー:

4

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