「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(TVアニメ動画)」

総合得点
91.2
感想・評価
14321
棚に入れた
46513
ランキング
19
★★★★★ 4.2 (14321)
物語
4.4
作画
4.2
声優
4.1
音楽
4.3
キャラ
4.2

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

持つ者 持たざる者

誰にだって取り戻したい人や、時間や、空間があると思う。

取り戻せるものなら取り戻したい。タイムワープとかの手段を用いて過去を変える物語の割合が多いが、本作ではその手段は用いない。その下地作りは素晴らしいと躊躇なく思う。人が酸素を吸うのに戸惑わないくらい、取り戻したいor変えたいという欲は普遍的だ。というのは大袈裟かw

ただ、取り戻したいと、変えたいでは事情が異なってくる。
本作の主軸は取り戻したい、こちらだ。もともと持っていたもの。

ではもともと持っていない、変えたい派の人や、
本作のようなキレイキレイした思い出があまりない人はどうなんだろう。
その人達からすれば、くだらないガキの茶番に思えるかもしれない。

平和をバスターした人たちの後日談。本作を見ている自分の立ち位置は、茶番と思っているタイプです。(決して良い思い出がないわけではないw)

とはいえ、本作の好きなところは沢山ある。
その分、嫌いなところも沢山ある。

岡田さんが作る物語は、人のセンシティブな部分を掘り下げてくる傾向が極端に強い。
ツボにハマれば良いが、それは諸刃の剣であると思う。
その時点で視聴者を限定させてしまう。どんな物語でも言える事ではあるけど、それが極端すぎる。

なので、ツボにはまった威力は凄まじいが逆に醒める瞬間もまた同じ。
それが本作にはとても多く、私は醒めてしまったくちである。

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音楽で言えばイントロ、始まりで合う作品かどうかは、大体の人は分かると思う。

本作の場合はめんまが現れたではなく、すでにいるところから始まる。ここで違和感を感じる人も少なくない。改めて観返しても完全にはてな状態に陥ります。さらに輪をかけてジンタンはその存在を驚きもせず、淡々となぜいるのか、自分の幻覚なのかという自問自答を始める。私にはこの心境が不思議だ。ずっと想い続け、さらにトラウマ化した彼女を目の前にして冷静でいられることが。(冷静を保って分析していたようにも取れますが)
逆に辛い経験をしたのち、客観視する傾向が強まったのかもしれない。自分への精神ダメージを最小限に抑えるためかもしれない

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安易にあだ名をあなるとか名付けてしまったり、ゆきあつはめんまのことが女装するほど大好きだったのに、安城さんに鞍替え発言したりさ。鶴子さんはあなたに認められたくて必死に頑張っているんですよ。知ってるくせして。そこらが岡田さんの悪い癖。主人公補正が強すぎるんですよね。脇役に対してのアプローチ方法が雑というか、上記のようなことも、魅せる方法をとってほしかった。

キレイなものに固執するあまり、ダークサイドに目が届いていない。

まあ、でもだからこそ、人の移り変わりや、変えられない事へのジレンマが、人間臭いとも取れる。

ジンタンがやっぱり人を惹きつける力があるのは、今も昔も変わらなかったし
めんまがモテるのは今も昔も変わらいという、残酷な現実がそこにはある。
一見、美化された思い出を取り戻す物語に見えるけど、
一方で、持って生まれた素養や、努力ではどうしようもできない壁の存在を、再認識させられる。

だから、ゆきあつの悟りに似た、安城さんへの鞍替え発言も分からなくはないし、彼は変えたい派の人だったのではないか。そのような事柄は他のキャラクターでもうかがえる。

なんだろうね、この切なさは。
取り戻したい過去が美しいものとして思える立ち位置にいた人
そう思えず、過去から学び努力をするも、無残に惨敗する人

ラストの賛否とかそれよりも、私はこのような切なさに泣けてしまいます。
こまけえことを言っていますが、繊細な心理描写がウリの作品であるからには、そこが肝ですよ。

投稿 : 2019/12/05
閲覧 : 224
サンキュー:

30

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