「ケンガンアシュラ(Webアニメ)」

総合得点
69.6
感想・評価
96
棚に入れた
397
ランキング
1707
★★★★☆ 3.6 (96)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.4
キャラ
3.7

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感じる90年年代の熱気

 原作は未読。
 先に書いておくと、似たようなモチーフの作品を取り上げていますが、パクリうんぬんを言う気は
毛頭ありません。こういったことに関してのスタンスは「ログ・ホライズン」のレビューで
書いたので、ここではもう書かないけど。

 格闘ものと言うと90年代に漫画「グラップラー刃牙」、「修羅の門」、「高校鉄拳伝タフ」
などを中心に盛り上がっていた感があり、本作にはその頃の感覚に近いものを感じる。
 設定や世界観、山場となるのが「拳願絶命トーナメント」というトーナメント戦である点といい、
やはり「グラップラー刃牙」の影響を感じる。
 もっとも主人公の十鬼蛇 王馬は流浪の格闘家という立ち位置、その佇まいなどは「餓狼伝」の
主人公である丹波 文七に似たものを感じたけど。
 他作品の影響という点ではナレーションが立木 文彦氏ということもあって、その雰囲気と言い、
「逆境無頼カイジ」の近いものを感じた。

 設定に関しては本作の主たる戦いである拳願仕合が企業の代理戦争である点などは、財閥の
代理戦争である「キリングバイツ」の「牙闘」を思い出したりした。原作は本作の方が先だけど。
 こういった設定は、単なるトーナメント戦という個人闘争を描いただけでなく、拳願会の会長の
座を巡る謀略戦をも描くことは話を複雑にすることで面白さが増していた感があった。こういった
要素は王馬の過去を巡る確執などにも言えそう。

 拳願仕合は格闘技ものの王道パターンである異なる格闘技者によるぶつかり合いが多く、この辺は
やはりワクワクするものがある。
 現実において、かっては格闘技ファンの間では、不毛ではあるが「どの格闘技が強いか?」と
いった論議が結構盛り上がっていたが、総合格闘技が一つの競技として定着して、それ自体の勝利の
方程式のようなものが確立されてくるとある程度スタイルは均一化され、ファンの会話も個の強弱を
問うようなものにシフトしていった感がある。
 それ自体は方向性としては当然なものであると思うけど、本作のような異なる格闘技者による
試合はある種のロマンを感じてしまうわけで、現実だと70年代の新日本プロレスの
異種格闘技戦から初期UFC'(Ultimate Fighting Championship)辺りにあったようなワクワク感を
感じてしまった。
 この異なる格闘技のバックボーンはそのまま選手の個性に繋がっており、フィクション作品に
おいてはキャラ立てに凄く役立っているように思える。

 基本シリアスな世界観であるが、王馬の所属する山下商事の社長である山下 一夫の場違い感が
コメディ要素として、箸休め的効果を出しているみたい。
 コメディと言えば、コメディ作品の「ダンベル何キロ持てる?」と同じ世界観にあるという点も
面白い。

2019/12/15

投稿 : 2019/12/15
閲覧 : 489
サンキュー:

3

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