「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)」

総合得点
79.3
感想・評価
513
棚に入れた
2040
ランキング
497
★★★★☆ 3.6 (513)
物語
3.8
作画
3.4
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.7

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

本好きのための、本好きに捧ぐ、ビブリア・ファンタジー開幕!

この作品の原作は未読ですが、いぐっちゃんが主人公を演じるのを知り視聴を決めた作品です。
公式HPのTOPページを見るまで知らなかったのですが、この作品は宝島社観刊の「このライトノベルがすごい!」の単行本・ノベルス部門において、2018&2019年の2年連続第1位を獲得した作品なんだそうです。

しかも、原作は既刊23巻全677話で完結しているとか…
今回は全5部構成のうち、第1部がアニメ化されたようです。
既に2期の放送も決まっています。
第5部までしっかり描き切ってくれる作品になってくれると嬉しいです。


目覚めると、そこは本のない異世界だった――

活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。

気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。
そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。
マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。

ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。
兵士の娘では、とても手が届かない。
どうしても本が読みたいマインは決意する。

「本がなければ作ればいい」

体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。
果たして、マインは本を作ることができるのか!?
マインの本を作る冒険が、いま始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ジャンルは異世界転生モノのなのでしょうが、これまで沢山視聴してきた作品とは毛色が違います。
活字中毒である主人公の転生した先は本とはまるで無縁の世界…
それどころか紙すらないんです。
普通ならそこで諦めると思うんです。

ところが本を一から作り出そうなんて…流石にこの発想はありませんでした。
本レビューのタイトルは公式HPのTOPページから引用させて貰ったのですが、「ビブリア・ファンタジー」という聞き慣れない単語があったので調べてみると、「ビブリア」は「本を愛する人」という意味があるそうです。

ここで難しいのがINTRODUCTIONとの意味合いです。
「活字中毒」とは、活字(文章)に過度に執着を見せることを意味する俗語です。
中毒とは言っても依存症の様な精神疾患ではないみたいですけれど…
そして活字中毒と、書籍そのものを愛する「ビブロフィリア」(愛書家、書物崇拝狂)とは区別されるそうなんです。

マインは活字に執着する「活字中毒」なのか、本を愛する「ビブリア」なのか…
残念ながら、ここまでの展開ではどちらか良く分からなかった、というのが正直なところです。
主人公の転生した先に本はあるにはありましたが、一般人が触れられる代物ではなかったので、これまでマインは本を手にすることができませんでしたから…
この疑問はこの先の物語で明らかにされることでしょう。

第一部で本という存在に近づくことはできたと思います。
でもマインが目標とする道のりは、まだ随分先が長そうです。
一番心配なのがマインの体調です。
同年代の子供と比べても小柄でとても病弱だからです。
それに長い時間歩き続けることだって出来ません…
マインはこんな状況の中で本当に夢を叶える事ができるのでしょうか。

この先の展開次第だと思いますが、物語の中で重要な位置を占めるのが「商売」に関してでした。
特に商人は有形・無形に関わらず、ありとあらゆるモノを商売の道具として使うんです。
主人公の転生先の時代は現代歴史に置き換えると、ほぼ中世のヨーロッパくらい…
つまり主人公がこれまで書籍から得てきた知識がそのまま商売のネタとして使えることと同義なんです。
このやり取り…駆け引きというのでしょうか、これが堪らなく面白いんです。

この作品の原作は全5部で構成されています。
第1部からこんな調子だったら、一体マインはどんな高みに手を伸ばしていくのでしょうか?
キャラデザは深夜アニメ…というより世界名作劇場系でしたが、今はそんなことは些細なことでしかありません。
マインが活字中毒なら、さしずめ私たちはアニメ中毒…といったところでしょうか^^;?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、すーちゃんこと諸星すみれさんの「真っ白」
エンディングテーマは、中島愛さんの「髪飾りの天使」
すーちゃんは、この曲が歌手デビュー第1曲目の楽曲ですね。

1クール全14話の物語でした。
物語としては1クールで綺麗に纏まっていたと思います。
しっかり堪能させて頂きましたし…
あとは、どこまで腰を据えて制作して貰えるかだと思います。
1クールで一部ずつ全5クールの作品になったとしても完走したいですね。
期待しています!

投稿 : 2020/01/03
閲覧 : 247
サンキュー:

38

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