「空の境界 第七章 殺人考察(後)(アニメ映画)」

総合得点
75.7
感想・評価
726
棚に入れた
4341
ランキング
763
★★★★★ 4.1 (726)
物語
4.1
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.1
キャラ
4.1

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takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

UFOテーブルの美しき最高傑作。二人の殺人者に祝福を…。

 UFOテーブルさんといえば鬼滅が話題だが、やはりタイプムーン原作。タイプムーンといってもフェイト以外にも本作「空の境界」シリーズもある。UFOテーブルの武器であるの端正な作画、大得意とする夜の世界、梶浦さんの音楽,それらが血反吐と中2病と歪んだ愛の本作には見事に調和している。


 フェイトと同じく中二病なのだが、そんなに面倒くさい設定がないし、特に本作だと素直に主役二人の愛の結末というシンプルに牽引力ある物語が作品を引っ張ってくれるから見易い。


 二人の愛に集中できるのは、なにより二人のキャラが素晴らしいから。決して解りやすく全肯定できる二人ではなく、弱さと矛盾に満ちている罪を抱えたアウトサイダーな二人。正に夜の淡い光の中に生きる二人の物語だからこそ心から行く末を見届けたくなる。


 作画の良さも、美術の良さも、梶浦さんの音楽も全てはこの瞬間のためにあった!というクライマックスは、全ての要素が積み上げていった物語とキャラの感情の頂点に一致するからこそ感涙ひとしおである。


 そしてラスト、傷を負いながらも這いずって式の元に向かう幹也の姿はこの物語の縮図に見える。派手なシーンの後に、引き算が活きた少ない台詞と音楽で見せるシーンを入れる演出の妙!。


 大文字で誰でも賛成できるような真っ昼間の大舞台な世界での「純愛」(笑)なんて不快なくらいだが、歪んでいても罪深くても痛みを抱えつつ生きる二人の愛、それは綺麗事を超えた美しさに到達している。


 それにしても真綾さんはこういうキャラやらせると本当に最高!。鈴村さんとのコンビは「桜蘭高校ホスト部」でもやっていたが本当に嫌味じゃない上手さやでぇ…。

投稿 : 2024/01/18
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