「イエスタデイをうたって(TVアニメ動画)」

総合得点
76.6
感想・評価
477
棚に入れた
1728
ランキング
679
★★★★☆ 3.6 (477)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.5

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ネタバレ

をれ、 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

[超テキトー感想]全12話視聴終了。

原作情報は一切知りません。視聴前情報も集めていません。
この文章はうろ覚えの自分の記憶を頼りに感じだことをただ羅列したものです。

公式サイト;
https://singyesterday.com/

本作はワタシ的には傑作の部類だと思いますが、万人受けするとは思えません。その理由が、この時代特有の空気感を理解すると何となく物語が腑に落ちるが、イマドキ的な人々には回りくど過ぎ、モラトリアムってレベルじゃなねぇ、そんな風に無意味な行動の連続の描写に見える、と思えるからです。1990年代半ば当時は、今や少し前の不況下よりもずっと若者を甘やかす時代でした、フリーターや自分探しは、それが自己防衛のための逃避であったとしても、比較的肯定的にとらえられる側面があったような気がします。もう一つは「好き」に対して深い興味が無ければ、理解することさえも難しいような気がします。

 前置きはこのくらいにして、ワタシの感想を述べます。主要登場人物四人の心情やその変化がとても細やかに描かれていて、それを眺め応援したりダメ出ししたりしながら視聴するべき作品だと思います。
いわゆる「不思議チャン」で自称ミステリアス(少女)のハルは、偶然道端に落とした受験票を拾ってあげた青年に恋をすることになる訳ですが、本作では好きになることに理由は必要ないのだと思います。ていうか、そもそも登場キャラたち自身が好きということを理解しようともがいているように感じられました。そして登場キャラたちは、時間の経過とともに「好き」をキャラ自身なりに学習していきます。

 それでどんな風に感想を書こうかと考えたのですが、物語全体よりもキャラ視点から、彼/彼女の代弁者的に書くのが自然な気がします。
 まず、本作主人公のリクオですが、彼の性格はもちろん優柔不断ですが、ただ優柔不断というだけでは理解が不足している気がします。もちろんそうなのですが、何故コンビニでバイトを続け、学生時分に就活をしなかったのかは、彼が何かの特定の道を選択して進むことに対する恐怖や、自己の意思決定に関する責任の回避、などが表れている気がします。彼の魅力は、おそらくは男性視点から理解できないものだと思います。強いて言えば、「安全/安定」な処、振り返れる過去のような存在、なのかもしれません。彼が「好き」を感じるのは身近な存在であることが、重要な要因な気がします。
 次は、ロウ君ですが、彼はリクオとは対極的なキャラで、加えて、相手のことに対する理解力が足りなく、利己的とまでは言えないですが、自分のことで精一杯で他者のことを考える余裕の無さは、幼さを感じさせます。彼が「好き」を感じる対象は、幼馴染で身近に母親のように優しいシナコですが、幼馴染であるとはいえ、かなり年上のシナコに恋焦がれるのは、もうこの世にはいないのでもはや優劣を問うことに意味はなくなってしまっているのだが、何事にも優秀な兄に対する、敵愾心や反発心に似た対抗心の影響が強い。このことはリクオだけではなくシナコにも原因があり、リクオの故人の兄への思慕を未だ持ち続けている、あるいはそのように振舞うシナコへの鏡面投影でもあります。

と、まあ、本作キャラ設定をテキトー解釈しただけなのかもしれませんが、本作のワタシ的理解です。本作はワタシ的にはとても視応えがありました。視聴中最も気がかりだったのは、他作品の「トゥルーティアーズ」を思い出して、ハルちゃんがフェードアウトしてしまうのではないかと視はじめた当初心配しました。まあ、そんな事も無く落ち着くところに落ち着いた、とひとまずは言える状況でエンドだったのでヨカッタ気がします。
 本作を推すかと言われたら、ちょっと躊躇します。それは見終えてから、物語を振り返ってみれば、本作視聴中の印象とは異なり、冷めたピザのように味気なく見えてしまう気がします。結局、この物語は、野中 晴のための物語になってしまっていて、尺の都合はもちろんあるのでしょうが、他のキャラ達の「好き」や幸せが十分とは言えない語られ方になっている点が気になります。



[テキトー過ぎる感想]1~2話め視ました。
青春群像劇。恋愛は相思相愛にならず、片思いの嵐。
バブル時代の少し後の時代感、弾けて直ぐに大不況を感じた訳じゃなく、フリーターにもまだ夢があった時代。今の時代と比較すると彼/彼女たちがやっていることは、理解不能に見えるのかもしれない。
 そんな時代だからこそ許されるのかは知らないが、中学生じゃないのだから好きだと、言ってもどうにもならない。相手に好きと言ってもらえるためにはどうしたらいいのだろうか。そんなことは自分で考えるしかないだろう。どうしてか視ているとイライラする。それは過去の自分に感じる人が画面の中にいるからなのだろうか。それとも今時の若者が感じるであろう、今の時代が許容しないモラトリアムが無意味に感じるからだろうか。


 それからどうでもイイことですが、ワタシ的個人的な好みで..、
英国のカブトムシというバンドはあまり好きじゃなく、「昨日」という曲もやはり好きじゃないです。英語がキライなだけかもしれませんがw。本作タイトルは「ある日作成しよう」が、語源だと言われている日本のバンドの曲ですが、youtubeで探してみたけど、よくわかりませんでした。
 なので、本作タイトルが何処かで、いわゆる「回収」されるのを、楽しみにしています。-なお、その後タイトル曲がEDで流れました。-

投稿 : 2022/08/13
閲覧 : 185
サンキュー:

3

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