「攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)」

総合得点
72.6
感想・評価
143
棚に入れた
609
ランキング
1092
★★★★☆ 3.7 (143)
物語
3.7
作画
3.4
声優
4.1
音楽
3.6
キャラ
3.9

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ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

堅実な作り

士郎正宗原作の攻殻機動隊を「アップルシード」の3DCGアニメで名を馳せた荒牧伸志さんと、TVシリーズでお馴染みの神山健治さんとで共同監督で作られた攻殻の「SAC(スタンドアローンコンプレックス)」シリーズの新作です。

ですので、舞台が「2045年」ということで、一応この世界観の30年後に「アップルシード」に繋がるわけですが、どうやら。。その序章という感じがします。

世界はもはや「第3次世界大戦前夜」の核戦争が起こるか起こらないかという状況であり、世界的な「金融危機」や人種間や世帯の「格差」が広がっており、かなり逼迫した世界状況が前半で語られます。南米や中東ではもはや政権を保てないほど悪化しており、日本もさる事ながら、今回はネットフリックス制作ということで序盤はほとんど「アメリカ」国内の世情を反映させた作りとなっており、攻殻シリーズがより「グローバル(国際的)」な認知になったんだな。。と改めて感じさせられました。

「新型コロナウイルス」によって、現在の内向きな全世界の状況を踏まえているということで(偶然かも知れないですが)、最近ヒット作に恵まれなかった神山監督としては、非常に世相を反映させているということが素晴らしかったです。

「格差問題」「難民問題」「ネット炎上問題」「国際政治」など、最近のアメリカンコミックス並に「政治」問題に言及するのは挑戦的で、3DCGの「質」は若干気になるもののそれを吹き飛ばすような「脚本力」が強い作品だと思いました。

ただ、やはり士郎正宗さんの原作版を考えると非常に「判りやすい入門書」という感じが拭えななく、今回の敵。。。というか「犯人の動機」も非常に誰もが共感できるくらいに収まってしまっているので、「人形遣い」や「笑い男」「個別の11人」にくらべるとやや弱い感じがします。

全12話ですが完結しておらず、今回も24話構成だと思うので、第二シーズンも楽しみにできる良作だと思いました。流石、プロダクションIGが満を持して放つ硬派なポリティカルフィクションだと思います。

。。。。。ただアップルシードに比べても3DCGが若干雑な気がするんですが。。ネットフリックス制作なのでまあ、普通のTVアニメの予算の10倍くらいだろうと思いますので、全体の「粗」みたいなものは見受けなかったです。

投稿 : 2022/03/19
閲覧 : 523
サンキュー:

16

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