「ぼくらの(TVアニメ動画)」

総合得点
81.9
感想・評価
1882
棚に入れた
9778
ランキング
379
★★★★☆ 3.7 (1882)
物語
4.0
作画
3.4
声優
3.6
音楽
3.9
キャラ
3.7

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

足りないから、欠けているからこそ刺さるのだ。

原作改変がクソなのは解る。まあ聞いてくれ。
監督はロボットアニメとして依頼をうけて
まさかこんなモノが来るとは思わなかったハズだ。
違和感どころか気持ち悪いとさえ思っただろう。
こんなものが歓迎されていいわけがない、
とまで思ったのかもしれない。
万人ウケする芸風でないのは理解してるつもりだ。そのまま届けて欲しかったというのもよく解る。
あの形でしか刺さらなかった私達がいるからだ。
足りないから、欠けているからこそ刺さるのだ。

だが原作は途中。批判される危険性は明らかな中、
それでも彼なりにテーマを伝える努力をしたのだ。
それこそがオリキャラヤクザの追加である。

気に入らないと非難するのは簡単、考えてみよう。
何故、ヤクザでなければならなかったのか?
この作品の主題とヤクザには親和性がある。
それは現代社会において死が身近であるという点。
危険な作業や事故で死の危険と隣り合わせ、でなく
死ぬ、死にそうな場面へ向き合う必要があること。
彼らはメンツを優先する。
メンツとはどのような自分でいるか、ということ。
逃げ出した誰かとして生き延びるのではなく、
死ぬとしても自分であることにこだわること。
誰として死ぬかは誰として生きるかと同義である。
「何者として死ぬのか」ということは
「何者として生きるのか」ということ
その例としてのヤクザキャラではないだろうか。
まだ連載中の原作の補填もしくは伝え方として
分かりやすい、と考えたのではないだろうか。
要らんけど。

脱線ついでに。
ヤクザモノなら松方弘樹を見れば間違いないです。
カッコ良さも汚さも描かれてます。
最近のVシネはただのバトルアクションです。
ハンドガンでヘッドショットを決めまくるSFです。
ある種の教養のある方がご覧になられる際には
そんなので当たるかよwもう弾ねーだろwなど
噴飯される危険性がございます。ご注意ください。
戻ります。

誤読して欲しく無い点。
恐怖に立ち向うのが正しい生き方かもしれないが
逃げ出した命を軽んじていいことにはならない。
対処はするが非難はしないということ。

そしてこの作品のメインテーマも
結局はそこらへんに転がってる普遍的なテーマ。
有事に慌てないため普段から考えようとか
何気ない日常を大切にしようとか
それを作者なりに表現しただけのモノで
平凡な物語では受け取れない人への伝え方の一つ。

あ、気になったら原作見てね。
ラストバトルはほんとに吐き気がするよ♪
でもこれはやっぱり希望の物語だと思うんだ。

投稿 : 2020/05/04
閲覧 : 313

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