「虚構推理(TVアニメ動画)」

総合得点
70.3
感想・評価
324
棚に入れた
1221
ランキング
1036
★★★★☆ 3.4 (324)
物語
3.3
作画
3.5
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.5

offingbook さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アシンメトリー

2020年1月から3月まで放送。全12話。

妖怪、幽霊、化け物等の
人ならざる存在・怪異たちの引き起こす事件に、
岩永 琴子と桜川 九郎の
普通ではない二人が立ち向かう様を描いた物語。

とにかく不思議な、可笑しな、奇想天外な、
そしてすごい変なアニメだった、
というのが今作を観終わった直後の僕の、
頭に最初に浮かんだ感想でした(笑)
いやでも、もちろん、とても面白かったです。
いやでも、やっぱり変なアニメでした(笑)

変、というよりも、今まで観たことないような、
他には無い作品、という方が
正しいのかもしれません。
あっけにとられている間に、いつのまにか
この作品の中に迷い込んでいたような気分です。

そもそもこのアニメのジャンルは何なのでしょう。
ミステリーではあるような気がしますが、
伝奇の要素もホラーの要素もあるし、
でもある意味、バトルアニメを観た感覚もあるし、
コメディだった気もするし、でも今作を
観終わった時には、ラブストーリーを観た後の
余韻のようなものも残りました(笑)

多分その全部が入っている、真面目な作品であり、
でもすごくふざけた作品でもあるような、
そんなごった煮なところ、僕好みです。

怪異というものが登場するファンタジーな部分と、
人間社会の現実的で面倒臭い部分が合わさった、
不安定で曖昧で荒唐無稽であるはずの世界なのに、
じっくりと丁寧に描かれる事によって
「本当にこんな知らない世界があるのかも?」
「こんな事件が起こっているのかも?」
なんて思わせてくれるところが好きです。

一話一話、会話や言葉が膨大で濃密で、
情報過多。でもテンポが良いのか、
何故だか聞いていられます。

そして主人公・岩永 琴子の、
タイトル通りの虚構推理。
ミステリーとは元来、真実で皆を
納得させるはずなのに、
嘘で皆を納得させようとする今作の構図は、
僕にとっては新鮮に映りました。

長い長い演述を聞かされているような、
でも何故だかその説得力が心地良くて
聞き入ってしまうような。
すごく無理やりで無茶苦茶な道理のはずなのに、
一つ一つ組み立てていく彼女の想像と推理に、
何が嘘で何が本当か、
ついつい忘れそうに、
ついつい納得させられそうに、
ついつい騙されそうになります。

真実を導き出す事と同じくらい、
真実のような嘘を導き出す事の難しさを、
今作は教えてくれました。
推理云々関係なく、
彼女のキャラクター性にも惹かれました(笑)

怪異やら妖怪やらが登場する本作ですが、
でも結局のところこの作品は、人間の怖さや
無責任さを浮き彫りにした、シニカルで
ロジカルな物語だったような気もします。

推理と共に次々と移り変わり、
飽きさせないよう趣向を凝らした映像表現。
グロテスクな場面も多いですが、
でも丁寧な作画は美しさもあり、
会話や雰囲気からは品も感じられます。
何故か(笑)

ただ基本的に、一つの事件に対する描写が
序盤から終盤まで続くので、
もっと色んな事件に立ち向かう二人が観たかった、
というのが、個人的な不満です。

原作者は城平 京先生。
昔『スパイラル 〜推理の絆〜』という
漫画が好きでした。いや何なら今も好きです。
作品のジャンル分けが難しいところや、
主人公が論理で戦うところが、
『虚構推理』と『スパイラル 〜推理の絆〜』は
共通して似ていると思います。

岩永 琴子と桜川 九郎、
普通ではない二人の普通ではない活躍を、
いつかまたどこかで見てみたいです。

投稿 : 2020/05/13
閲覧 : 250
サンキュー:

27

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