「警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課 -トクナナ-(TVアニメ動画)」

総合得点
62.2
感想・評価
182
棚に入れた
585
ランキング
4892
★★★☆☆ 3.0 (182)
物語
2.8
作画
3.0
声優
3.2
音楽
3.0
キャラ
3.0

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

どこか弾けて欲しかった

 ファンタジー要素のあるバディ刑事もので、主人公格のベテラン刑事役がいずれも
津田 健次郎氏ということもあって、本作放映の前クールにテレビ放映された
「コップクラフト」に類似性を感じたりもしたが、あちらがアメリカドラマ的雰囲気が
強かったのに対して、本作は日本の刑事ドラマを思わせる雰囲気。

 ストーリーは1クールでうまくまとめあげられた感が強い。
 初回で主人公の七月 清司が怪我一つしなかったことに対して、「主人公補正にしても
やり過ぎだろ!」と思ったりもしたが、中盤でドラゴンの力を得ていたことが判明するなど、
伏線の張り方も悪くない。
 ただストーリー以外のキャラ設定、世界観、作画、演出、音楽、演技なども含めて、目に
付くような悪いところはなかったけど、なんと言うか無難に小さくまとまった作品という印象。

 中盤において七月の恩人であり、一ノ瀬 栞のかってのバディであり、二条 クジャクの兄である
三潴 ルカがウォーロックの配下であることが明らかになる。
 死んだと思われていた主人公サイドと親しかった人物が敵側にいたという展開は、鬱要素の
王道展開の一つといった感があるが、割とあっさり解決して拍子抜け。
 ウォーロックの正体がドラゴンそのものであることが判明する展開も、人類にとってかなり
絶望的状況なはずなんだろうけど、あんまり危機感が感じられないまま。
 まあ、良く言えば視聴者にストレスを感じさせないバトルものといったところなんだろうけど。
 逆にコメディテイストを活かしたノリの良さのようなものがあるかと言うと、既出の
コメディタッチの警察もののような勢いはあまり感じられないまま。

 キャラも無難な印象で、中心となるトクナナのメンツなどはおとなしめで物わかりが良い印象。
 成人で警察組織に所属するという点を考えるとリアリティがある態度とも言えるが、トクナナ
自体が他部署から色眼鏡で見られていることを考えると少し問題児感があっても
良かったんじゃないかと。
 バディものにおいて、元からコンビを組んでいるのではなく、作中でコンビを組む展開になる
場合、最初はぶつかることが多く、それ自体が二人にとってのドラマになるのだが、本作の七月と
一ノ瀬はあまりそれがない。
 で、何故ぶつかるかと言うと互いの考え、主義主張、価値観などが異なるからで、それが
それぞれのキャラの個性を浮かび上がらせる効果があったりするが、本作はこれがないためか、
七月も一ノ瀬もあまり強い個性を感じなかった。
 そもそも二人の結びつきはルカを介してのものという印象が強く、そういう意味では七月と
一ノ瀬の二人だけのドラマというのは希薄だったように思える。

 トクナナのメンバーの多くが人間以外の異種族であるという設定は割と面白く感じられたが、
その設定を生かすなら各キャラの特性もそれに準じたものにした方が良かったのでは?
 例えばエルフがかっては弓が得意だったのが、現代ではライフルに取って代わり、狙撃が得意な
キャラだったり、ドワーフが工芸・鍛冶が得意だった流れからメカニックに長じていたりとか。
 四季彩 紅音に関してだが、ヴァンパイアで日本刀と言うとどうしてもブラッドシリーズを
思い出してしまう。やはり影響はあったのだろうか?

2020/06/15
2020/06/16 脱字修正

投稿 : 2020/06/16
閲覧 : 279
サンキュー:

5

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