Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

権力と柵の貴族社会…。

この作品の原作は未読ですが、視聴を楽しみにしていた作品でした。
理由の一つ目は、メインヒロイン役を西明日香さんが演じられるということです。
ブラクロのミモザを演じているので割と頻繁に声を聴いていたはずなんですが、何故かメッチャ久々な気がしたので…
そういえば、ブラクロもコロナウイルスの影響で続編の放送が延期されているから感じたのかもしれませんね^^;

そして、理由の二つ目はオープニングテーマをデーモン閣下が歌われると知ったからです。
デーモン閣下って10万何歳になられたんでしたっけ…^^?
そもそもその設定って未だ健在なんでしょうか…^^?
そういえば聖飢魔IIの楽曲は、若かりし頃良く聞いていましたっけ^^
と、私にとってとても懐かしい方だったので歌うと知った時は素直に嬉しかったですね。

ですが、一方で不安もありました。
悪魔なので関係無いかもしれませんが、人間の年齢に換算すると絶対還暦は越えている筈なんですよね。
デーモン閣下と言えば、あの甲高いシャウトが代名詞でしたが、還暦過ぎた方にあのシャウトを望むのは流石にハードルが高いんじゃ…と思いましたが結論から言うと全く杞憂で、ある意味限界に挑戦している雄姿を見た気がしました。


食品関係の商社に勤めるサラリーマン ・一宮信吾が目を覚ますと、
異世界の小さな子どもになっていた。

ド田舎の貧乏貴族の八男・ヴェンデリン（５歳）となった彼は、
領地も継げず、先も見えない手詰まりの境遇の中、
魔法の才能に恵まれたという一点を突破口に独立を目指す。

やがて12歳となり、冒険者予備校の特待生となったヴェンデリンは、
ある事件を解決した功績により、貴族として身を立てることとなる。

だがそれは、貴族社会のしがらみに
振り回される人生の始まりに過ぎなかった――


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

物語の展開的には2019年の春アニメで放送された「賢者の孫」によく似ています。

・主人公は元日本人のサラリーマンであること
・異世界に転生して魔法の才能を開花させること
・兎角魔法に関しては限りなく無双系であること
・主人公と結ばれるメインヒロインの二つ名が聖女であること
・周囲の人間が羨む存在であること

目を皿の様にして探せば、もしかすると他にも類似点があるかもしれません。
この書き方をすると、まるで本作品が賢者の孫に瓜二つと言わんばかりに捉えられるかもしれませんので一つだけお断りしておくと、原作の連載は本作品の方が一年以上前から始まっているんです。

なのでアニメ化時期は逆転しましたが、ただそれだけの話…
大事なのは物語としてどれだけ堪能できるかだと個人的には思っています。

今回物語の設定で上手くハマっていたのは主人公が八男だったということでしょうか^^;
八男と言う立場が彼の謙虚さに繋がっているのだと思いました。
無双系でガツガツした主人公は正直山ほど見てきているので、よっぽどの個性が無い限り視聴者の胸に留まるのは難しいと思いますが、主人公のヴェンデリンは全然ガツガツしていないんですよね。

寧ろガツガツしていたのはヴェンデリンのパーティー仲間であるルイーゼとイーナの方だったように思います。
特にメインヒロインであるエリーゼがヴェンデリンと婚約した頃の2人は酷かった…
まぁ、面白かったし一番理想的な形で物事が纏まったので結果オーライなんでしょうけれど。

そしてこの作品のもう一つのポイントはヒロインを演じる声優陣が豪華であることです。
メインヒロインであるエリーゼ役を西明日香さん
魔力を用いた身体強化で戦う格闘術「魔闘流」の使い手であるルイーゼ役を三村ゆうなさん
槍使いのイーナ役をみかこし
中盤からパーティーに加わった年中お腹が空いているヴィルマ役をM・A・Oさん
ここにゆかなさんも加わるというこの布陣…何とも豪華じゃありませんか^^
この豪華声優陣の演技を堪能するのもこの作品の見どころの一つかと思います。

オープニングテーマは、デーモン閣下 × 宝野アリカさんの「時空の迷い人」
エンディングテーマは、AKINO arai × AKINO from bless4さんの「月明かりのMonologue」
先ほどはオープニングにしか触れませんでしたが、エンディングも相当格好良い曲だったと思います。

1クール全12話の物語でした。
物語的にちょうど一区切りついたというところで幕を閉じましたが、個人的にはここから先の展開が気になって仕方ありません。
正式な領地持ち貴族になり土地の開発に着手…
そしたら開発された土地がどうなったかって普通に気になりますよね^^;
そこは続編に期待、ということなんでしょうか^^?
ということで、続編が制作されるなら是非視聴したいと思います。