「サカサマのパテマ(アニメ映画)」

総合得点
69.1
感想・評価
610
棚に入れた
2945
ランキング
1258
★★★★☆ 3.8 (610)
物語
3.9
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

VECCI さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

★5/創世のアウフヘーベン

「サカサマなのはお互い様だ」

アニメ史に名を刻むべき大傑作である。
私はこれより本作を生涯の一本とする。

ただ観る人を選びます。
理由は監督・原作・脚本が同一人物であること。

この体制は良くも悪くも尖ってしまう。
どうしてもテーマの純度が高くなりがち。
自分の趣味、嗜好、性癖に刺さるかどうかで
名作判定か苦痛な自己満作品のどちらかになる。

デートムービーとして見れば良作程度。
SFモノとして見れば失敗している。
冒険譚として見れば刺激が足りずキャラも弱い。
ボーイミーツガールとして見れば恋愛要素も薄い。

だが私には深々とブッ刺さる奇跡の作品。

アメリカで好評なのはテーマからして当然だろう。
様々な価値観やら常識やらルールやらしきたりやら礼儀やら決まり事やら書式やらフォーマットやらフレームワークやらで苦い経験をした者ほど感じる事は多いはず。


相手の立場に立つということ

重力が逆転した世界に1人迷い込んだパテマ。エイジはパテマの恐怖と孤独と不安をわかっていたつもりだった。だが自分が初めてパテマと同じ体験をすることで自分の傲慢さを恥じる事になる。重力が逆転する事でエイジとパテマの立場は文字どおり逆転する。狭い世界で生きていた若者のエイジは他者の立場に立つということをこの物語で身を持って知ることになる。


相手を信じるということ

空に落ちるという死に直面する絶大な恐怖に対して子供ながらに精一杯の勇気を出し相手に自らの命を委ねるエイジとパテマ。相手を信じるとはどういう事なのか、これほどストレートな表現はない。一蓮托生。手を離せばお互いが死ぬ。このマンガ的な表現はまさにアニメでしか成せぬ芸当である。


「相手を信じるとはどういうことか?」
「相手の立場に立つとはどういうことか?」

これを文字どおりに表現した挑戦的な意欲作。

「違い」は解決も理解も出来ない。
「違う」という事実、ただそれだけ。

エイジとパテマの明るい未来を祈るばかりです。
素晴らしい出会いに感謝。


美術監督がブブキブランキやまどマギと同じ方。 特にブブキブランキの背景は大好きでした。
金子雄司さん、覚えました。

BLACKFOXもこの方でした。
やっぱり背景って大事。

投稿 : 2020/07/29
閲覧 : 159
サンキュー:

21

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