「ラブライブ!The School Idol Movie(アニメ映画)」

総合得点
73.6
感想・評価
691
棚に入れた
3543
ランキング
975
★★★★★ 4.1 (691)
物語
3.8
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.3
キャラ
4.2

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ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私は学校の為に歌を始めた、アイドルを始めた、そして皆と出会い一緒にラブライブを目指し全力で走り続けて絶対に届かないと思っていたものに手が届いた、それは偶然そうなったんじゃない、思い切り夢中になれたから!

満を期して公開されたラブライブの劇場版、時系列的には2期最終話のすぐ後になります。

主なストーリーの流れとしては、3回目のラブライブの開催をアキバドームで実現する為、μ'sの面々がニューヨークでライブステージを披露する前半と。
ニューヨークでの活躍が切っ掛けで、国民的人気となってしまった穂乃果達が周囲の期待に応えてμ'sを続けるべきか、2期終盤での決意と変わらずμ'sを解散べきかについての葛藤を描いた後半の2部構成になっています。

今作のメイン展開である「葛藤」に関しては一部の社会人であれば割とぶつかる問題ではないでしょうか?
これがアイドルであれ、漫画家であれ、小説家であれ、一躍有名になるということは相応にファンからの期待に応えなければならない。
(このラブライブの制作スタッフだって、アニメ化する前はここまで爆発的人気が出ると考えていたかどうか。)

ただ、穂乃果達がμ'sを解散する方の選択を取ることは映画見てる途中である程度予想できました。
もしこの映画で前言撤回してしまったら、2期終盤での決意はなんだったんだという事になり、本作は駄作に終わっていたでしょう。
以前の焼き直しと捉える人も居るかもしれません。

しかし、自分はこの展開を蛇足だとは思いません。何故ならこの「続けるor続けない」の葛藤は前と今とではかなり状況が異なるからです。
以前のμ'sは地区予選で強豪:A-RISEを打倒したとはいえ、まだラブライブで全国優勝を果たしておらず、有名人と言う程の存在ではありませんでした。

とはいえ、あの時点でもそれなりにμ'sを支持するファンは多かったはず。
皆の応援が原動力だと言いつつも、辞めた後のファンの事まで考えずに、解散を決定してしまったんです。
(それに近い存在としてアリサが居ましたが、μ'sの代わりに雪穂が説得してしまった。)
今までの経緯を考えれば、彼女達があのメンバーでμ'sだと考えるのも十分理解は出来ますが、「μ'sはこの9人でなければならない」事に納得できる人ばかりではありません。
「スクールアイドルであること」に拘る人ばかりではありません。

ここで穂乃果は全国のスクールアイドルを集めて秋葉原での最後のライブを開催しようと提案します。
今後のスクールアイドル発展の為に、ファンと真剣に向き合い、しっかり責任を果たしたうえでの解散となりました。

本作にて1期から続いた登場人物達の成長物語にピリオドが打たれた訳ですが、今回のニューヨークから帰国してからの穂乃果達が抱えた問題は、一介の女子高生が到底経験することは無い事であり。
まさか映画でここまで深刻な問題に踏み込んでくるとは思わず・・(汗

ライブシーンは何れも個性的かつ素晴らしいクオリティーで、
アメリカのニューヨークで着物風の衣装に身を包んだライブステージ「Angelic Angel」、全国のスクールアイドル及びスクールアイドルを応援する人全てを秋葉原に集めた圧倒的スケールの「SUNNY DAY SONG」、そして歌詞にμ'sのメンバーそれぞれの名前を含んだラストライブ「僕たちはひとつの光」。
特に最後のライブは「この9人であってのμ's」という意思を体現化したと言っていい程の完成度ではないでしょうか?

個人的には大変満足してるんですが、一つだけ不満点があります。

ニューヨークで迷子になった穂乃果が出会った女性シンガーさん、ファンの間では未来or別の時間軸の穂乃果では?という意見がありますが・・
正直、ラブライブに(最後だけ)ファンタジー要素を持ってくるというのは個人的には否定的ですね。
穂乃果に助言するだけなら普通にゲストキャラでも十分なはず、未来の穂乃果だからこそ意味があるとも取れますが、劇中ではっきり穂乃果だと描写された訳ではありません。(幾ら考察できる要素があっても、はっきり描写されなければ意味が無い)
未来の自分から助言されるという流れも、見方によっては予定調和な感じがしてしまいますし・・
(あくまで女性シンガーさんは切っ掛けを作った程度ですが)

ニューヨークでの観光シーンは各キャラの個性が出ていて良かったし、物語の「結」としては悔いのない綺麗な終わり方だったと思います。

投稿 : 2020/08/30
閲覧 : 185
サンキュー:

3

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