「BURN THE WITCH(アニメ映画)」

総合得点
71.5
感想・評価
124
棚に入れた
616
ランキング
1282
★★★★☆ 3.7 (124)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.7

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

令和のヒロイズム

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★★★★

「魔法が途中で解けるのは、
 それが自分の力じゃないからよ」

「センス」「オサレ」この2つのワードを抜きにしては語れない、「BLEACH」でお馴染みKBTITこと久保帯人原作漫画の劇場版。フロントロンドンの裏側、リバースロンドンにて2人のウィッチ「新橋のえる」、「ニニー・スパンコール」が織りなす正統派アクションファンタジー。


とにかく奇抜な設定を生み出す事が至上命題の現在のエンタメ界隈において今この時代に彼しかできないであろうこの「王道って言っても程度ってもんがあんだろう」というくらいのベタ中のベタ、王道中の王道。金髪ツインテに黒髪ロングに魔法にドラゴン。新人がこんな作品を持ち込もうなら秒で叩き出されるような捻る気など全く無い清々しささえ感じられる舞台設定が素晴らしい。彼のようなベテランでなければジャンプ編集者もこんな企画は絶対通さないでしょう。あえて今の時代に原点回帰を目指した意欲作だと思います。

今のジャンプを見ると黄金時代を知る者からすれば到底ジャンプらしくない作品ばかりです。「約ネバ」や「鬼滅」もそうでしたが「呪術回戦」や「チェンソーマン」などダークな作品が現在人気のよう。確かにこれらの作品は第1話を見ただけで「これ絶対人気出るやつやん」と一発で思わせる練度はあったが「これをジャンプでやるのかよ…」とおっさんはちょっと不思議な感傷に駆られてしまう。確かに若者は刺激が強い作品を好むものですが、そういうのは昔はアフタヌーンとかの仕事だったのですけどね。ジャンプはやはりメインストリームな王道路線で突き進んで欲しいものではあるが、これも時代の要請なのでしょうか。個人的に現行で新しいと思ったのは「アンデッドアンラック」ですがキャラデザが洗練されてないのが残念。わざとなのかもしれないが。また脱線しました。戻ります。


連載中でもあるため本作のストーリーは世界観の紹介程度。ライバルキャラや組織の上司キャラまでもコテコテの造形。とにかくわかりやすい。作画面では最近の作品として並程度でジャンプの劇場版作品にしては微妙かな。カメラワークも斬新さなどかけらもなくひたすらに鉄板。「そうそうこういうシーンはこんな感じで映して欲しいよね」ってのをそのまんまやってる。悪く言えば古臭くてどっかで見たことある構図ばかりだが個人的には好き。ベタベタのコテコテ。基本に忠実な抜群の安定感と安心感は受け継がれてきたセオリーの強度を画面にそのまま映し出します。

期待を裏切る超展開や斬新な設定、エログロお色気も一切なしの王道ド真ん中一直線。何を差し置いてでもなにはともあれとにかくまずフックにこだわる現在において本作はただひたすらに王道を突き詰める。あるのは舞台と物語のみ。本作のフックを強いて言うならこの一点「久保帯人作」。

王道正統派ベタベタコテコテがお好きな方「だけ」にオススメ。それ以外は見るな。既視感の嵐だよ。ストーリーもキャラも設定もなんの捻りもないぞ。新鮮さや奇抜さなど一切無いぞ。わかったな見るなよ。絶対見るなよ。

王道好きな私的にはイチオシです!素直に楽しめるエンタメです。

この時代に王道を目指すのが逆に異色として成立するのは作者の力量あってこそ。今後に期待。ブリーチは初期で離脱したんですけどね。それよりゾンビパウダーをリブートしてくれんかな。

やったぜ!オサレもセンスも使わずに書ききったぜ!偉いぞ自分。

投稿 : 2020/10/05
閲覧 : 257

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