「戦翼のシグルドリーヴァ(TVアニメ動画)」

総合得点
66.6
感想・評価
261
棚に入れた
733
ランキング
2719
★★★★☆ 3.3 (261)
物語
2.8
作画
3.5
声優
3.4
音楽
3.3
キャラ
3.3

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ネタバレ

Nine さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

コロナによって起きた不運

視聴後、変更点(追記させていただきました)
物語: 3.0→1.0、作画3.0→3.5、キャラ: 3.0→3.5


まず第一に、レシプロ戦闘機(複葉機)がどうこうというのはナンセンスな議論に思います。端的に言うと、残念ながら本作は歴史物ではないからです。今でしたら映画館で「ミッドウェイ」を視聴されることをオススメします。そちらでは整備兵の話など史実も盛り込むよう努められています。

ガルパンの鈴木貴昭サンが関わられているということで観ることにしました。
COVID-19の影響で本作の製作・放映が遅れたために、同系統で古株の「ストライクウィッチーズRtB」と放送時期が被ってしまったのは不運と言う他ないと思います。
そしてよりにもよって北欧神話が物語のベース。BS11ではこの直後に”Angel Beats!”や“ Charlotte”の麻枝准 先生らによる新作「神様になった日」(こちらも物語のベースが北欧神話)。
私の所感ですが、本作は1話を観ていなくても、2, 3話で見始めてもなんとなくわかる親切設計になっているように思います。なので、Twitter などリアルタイムで話をしている人が居ればそこで見る人もいたかもしれません。
しかし、そんな方は少ないのではないでしょうか?
本作2話放送の20分前まで、土曜プレミアムでは「鬼滅の刃」総集編が放映されていました。(本作3話はクライマックスの時刻とモロ被りでした。)鬼滅の刃の余韻が漂う中で本作の実況はほとんど見かけませんでした。まぁ話題になりやすい環境ではないでしょう。

本作の雰囲気はストパンの日常的な軽さにマギアレコードの本質的な重さを併せた物のように感じます。
ストパンという作品は伏線らしいものを張っておいて、後ほど物理的に破壊することで({netabare}具体的には「宮藤父の生死」、「人型ネウロイの正体」、「ウォーロック関係の裏事情」、「唐突に他の巣を駆逐した大型ネウロイの巣」などです{/netabare})詮索を避けるという手法を取ったと私は思っています。メインは飽くまでも「ズボンを描くこと」それ以外はむしろ蛇足という気概すら感じます。
それに対して本作では大神オーディンなどの話を、ちゃんと表現してくれそうな気がしています。なんとなく、でしかありませんが……
女の子たちがキャッキャしているところだけを観たいならストパン、それ「だけ」に違和感を覚える層は本作という風に棲み分けができれば良いのかなと思いました。

私自身は重い話もして物語に緩急をつけてもらえた方が好みです。またストパンは最近、観たばかりなのである意味フラットに比較できているのではとも思います。

ただ「航空機である必要性」というのは私も感じません。特に主人公の必殺技(?)で機体から羽が生えるシーンに違和感を覚えてしまいます。

マギレコのよう、と思った1番の理由はおそらく敵の雰囲気が似ているからだと思います。

3話まで観た感想として、良くも悪くも大きな話題にはならなさそうといったところです。

OPである”Higher’s High”という曲はとても爽快感があり、OPのアニメーションととてもマッチしているように感じます。

視聴後、追記

全体的に不快なキャラクターが登場しなかったことが何よりも救いでした。
3話で表れた少し重めの背景、一転して4話での馬鹿騒ぎ、8話で明かされる衝撃の設定。制作陣がやりたかったこと全てがしっかりと表現されているように感じられました。
8話の時はTwitterトレンドに挙がっていたことがその最もたる表れだと思います。
前述した不運を振り切っていたと思います。
だからこそ思います。構成がどうしようもなく悪い、と。

{netabare}
7話でこれでもかとフラグを立てまくり散華した天塚・弥生と、その言葉を心の柱の一つとした渡来・園香の関係を最終話まで描き切るのは分かります。ですが天塚が登場するのは4話の最後。それからの登場シーンもそう多くはありません。
「結局、『地獄の百里戦線』で何があったの?」という調子で、私は置いていかれた感じがしました。
富士プライマリーピラー内部の出来事もそうです。
「あの時、百里で何があったのか?」が最低限しか説明されなかったため、里見司令や本庄・美智、渡来・園香に感情移入するまでには至れませんでした。
4話か5話を百里の過去回にすれば良かったのでは、と思ってしまいます。
(それはそれで制作陣がやりたかったであろう4話が無くなってしまうのですが……)

気になるならライトノベル「戦翼のシグルドリーヴァ Sakura」を買って読め、ということなのでしょう。それは分かります。ですが、順番が違うのではないでしょうか?
アニメ本編を観て、もっと知りたい、もっと彼女たちの物語を読んでいたいと思うからこそ「外伝」を読もうと思えるのではないでしょうか?

商売を優先するあまり「本編」が不完全なものとなったしまったのなら、それは明確な欠陥です。
{/netabare}

8.5話で明かされた「英霊」機の設定があまりにも寄り過ぎなことはこの際どうでも良いです()

投稿 : 2021/01/02
閲覧 : 429
サンキュー:

10

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