「あしたのジョー(TVアニメ動画)」

総合得点
73.7
感想・評価
144
棚に入れた
735
ランキング
851
★★★★☆ 3.8 (144)
物語
4.1
作画
3.5
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
4.1

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まさとん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

団塊の世代の為のアニメ

高森朝雄(梶原一騎先生の別名義)原作、ちばてつや先生画の
週刊少年マガジン連載マンガのアニメ作品です。
マンガの方が1968年から連載開始、アニメの方は1970年開始です。
良くスポ根マンガ、スポ根アニメと言われますが、この作品は
少し経路が違います。どちらかというと男の生きざまを描く為に
ボクシングという舞台を用意した感じになっています。

団塊の世代のバイブルとして名高い作品です。
「右手にジャーナル、左手にマガジン」と謳われたくらいに当時
の大学生世代に影響を与えた作品でした。原作で力石が死亡した
時はファンであった寺山修司の主催で葬式が挙行されて世間の
話題になるとともにマンガという本来小説や評論などよりはるかに
下のレベルと考えられていたメディアが市民権を得ていく大きな
分岐点にもなったといえます。
※ ジャーナルとは朝日ジャーナルです。現在は廃刊。

まだ日本が貧しく、ドヤ街や施設育ちの子どもがまだある時代、
そこから這い上がるチャンスをつかむための矢吹丈のボクシング
になります。
余談ですが、この時代の梶原先生原作のマンガは「巨人の星」
の星飛雄馬も父親は工事現場作業員の一間長屋、「タイガーマスク」
の伊達直人も孤児院育ちです。梶原先生はこういう底辺層からの
這い上がりのプロセスを描いていた作家でもありました。

ライバルになる力石徹との出会い、そこからの猛烈かつ過酷な
闘い、その闘いは己との闘いでもあるわけで、より強くなるため
のトレーニングとファイト前での減量。そういったストイックな
部分に重点が置かれますが、それとは別にジョーを囲むさまざま
な人々とのエピソードも挟まれます。

何人ものボクサーと対戦しますが、後半の力石との死闘(そして
実際に力石は死にます)がクライマックスです。
ここの部分は前哨戦ともいうべき力石の挑戦状と過酷過ぎる減量
プログラムからじっくりと描かれます。原作を読んでいるとこの
闘いの後のことを知っているだけに、視聴しながらじわじわと
来るものがあります。
その後のジョーの空蝉になったような状態からの復活とカーロス・
リベラという新たな敵と戦うところまでで終了します。
これはアニメが原作に追いついてしまったためで、その後10年経過
して続編が創られることになります。

アニメの方は当時26歳だった出崎統氏がチーフディレクター
(実質監督)として辣腕を振るっています。印象強い一枚絵の
引き方、劇画調を上手く生かした眼光の鋭さ、など今でも使われる
技術を採用しています。
ただし50年前の作品で毎週セル画からフィルムを作るという工程を
必要としたためか、ところどころで「ん?」という乱れのような
ものもあります。しかしそれを補って余りあるエネルギーを感じる
ので気にならない、というか気にしない方がいいでしょう。

ジョーと段平の声優があおい輝彦さんと藤岡重慶さんというプロの
声優ではない、実写の俳優が当てているのですが、はまり役でした。
その後の続編などでも引き続き担当しています。
主題歌の尾藤イサオさんの代表作のひとつです(もっとも他には
「悲しき願い」くらいしか一般には知られていないようですが)。

第1作アニメ終了後も当然原作は続き2年後に終了。有名なラスト
シーンがアニメで描かれるのは10年後の1980年からスタートの
「あしたのジョー2」になります。

投稿 : 2020/11/14
閲覧 : 95
サンキュー:

6

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