「ONE OUTS - ワンナウツ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.6
感想・評価
642
棚に入れた
3161
ランキング
1141
★★★★☆ 3.7 (642)
物語
4.1
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
4.0

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Fanatic さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

野球アニメではなく、野球を素材に使った心理戦アニメ

制作は「闘牌伝説アカギ」や「逆境無頼カイジ」のマッドハウス。
同じく、アカギやカイジで監督をされていた佐藤雄三さんと、脚本を担当されていた高屋敷英夫さんのタッグで作り上げた野球アニメが、本作「ONE OUTS」です。
さらに、主人公の渡久地東亜役も、アカギやカイジと同じ萩原聖人さん。
キャラデザも、アカギを手がけられていた梅原隆弘さんが担当されているので、野球物でありながら、内容はまさに「野球版アカギ」。

主人公・東亜の持ち球は、平均120km/h台のストレートのみ。
ですが、非常に精確な制球力に加えて、リリースの瞬間に自在に球速や回転数、球筋を変えることができ、数種類のストレートを自在に投げ分けることが出来ます。
さらに、ギャンブルで培った悪魔的な洞察力や、読唇術と心理操作術。逆境を楽しむかのような胆力や勝負勘、綿密な計画性とそれに裏打ちされた大胆な発想力。
ありとあらゆる駆け引きを駆使するプロギャンブラー……いえ、運否天賦ではなく、勝つべくして勝つという姿勢はペテン師や詐欺師に近いかも?
アカギやカイジが好きな方ならイケると思いますが、野球物を求めて観始めると「なんか違う!」って思う可能性大です。

あえて野球物の中で似てる作品を挙げるなら、駆け引き重視という点では「おおきく振りかぶって」あたりが結構近いかな?
心理描写に多くの尺が割かれていて進行はかなり遅め。
ちなみに、あちらは純粋に野球での勝利が目的であるのに対し、本作はあくまでも東亜のお金儲けが目的なんですが……。

肝心の駆け引きの部分は、かなりよく出来ています。
実際の球団運営や野球のルール、企業ガバナンスなどと照らし合わせると、リアリティがなくて首を捻ってしまう描写も結構ありますが、東亜の言動の意味、考え、理由、行動と結果の因果関係などがひとつひとつきちんと説明されていくので、とても説得性があります。
個人的に、エンタメにおけるリアリティとは現実性ではなく、世界観の中でいかに作者としての解を示しているのかという説得性だと考えているので、その意味で本作は非常にリアリティのある作品だと思いました。

ご都合主義の展開も多いですが、野球という素材を使って駆け引きの演出を見せるアニメだと割り切っての視聴がおすすめです。
逆に、現実の野球に則した現実性を求める方には、楽しめない内容だと思います。

また、駆け引き部分だけでなく、すっかり負け癖が付いて勝負を捨てていた弱小リカオンズのメンバーが、東亜の姿勢に感化され、徐々に勝負師集団として成長していく姿も見所の一つです。

制作陣の顔ぶれからも分る通り、野球アニメというより、完全に心理戦重視のギャンブルアニメとして観たほうがすんなり入り込めます。
評価後アンケートで、「野球ですか?」の質問に「いいえ」と答えたくなるくらい異色の作品ですが、普通とは違った切り口で野球物を楽しみたい方にもおすすめです!

投稿 : 2020/11/25
閲覧 : 243
サンキュー:

9

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