「Charlotte [シャーロット](TVアニメ動画)」

総合得点
85.4
感想・評価
3628
棚に入れた
16130
ランキング
235
★★★★☆ 3.9 (3628)
物語
3.7
作画
4.1
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

進化退化もなく現状維持

オリジナルアニメ 全13話

麻枝准 × P.A.WORKS

この組み合わせでは『Angel Beats!』に次いで2作め。そして2020年秋『神様になった日』へと続きます。キャラ原案Na-Ga氏も三連投となりますね。
その新作『神様…』と並行しての再放送にて視聴。1クール前は『AB』再放送やってたり、新作にかける気合いを充分に感じます。現時点では三部作という位置付けでよいのかもしれませんね。組み合わせや制作環境もしっくりくるものがきっとあるのでしょう。水準以上のものを期待できます。

いわゆる“key”作品。クセがすごいんでハマる人は病みつき。ダメな人はダメ。私はボーダー上の人かなと自覚してます。どっちにも転ぶので経験則で以下3点気をつけながら臨んでます。

1.突拍子の無いキャラの行動には目を瞑る
2.『感動』に過度の期待をしない。構えたりもしない
3.超展開は全てを受け止める

なんか口癖だったり超思考だったりキャラが変な尖がり方をしてるんですよね。心情を掬い取ろうとし過ぎると失敗します。ただ登場人物の“想い”には触れてるのでそこを見逃さないようにします。関係性で成立する会話劇というよりともすると独りよがりな想いの強さや意思を出してくるイメージです。
次に“感動”の期待値を下げます。この作品に限らずですけど。keyにおいてはギャグや日常で終わるわけないので、前のめりにも後ずさりもせずフラットな中間守備で臨み「この人はこういう想いを抱えてるのね」だけ押さえておいて雰囲気に身を委ねるようにしてます。
最後に超展開の前と後ろでの整合性はそれほど気にしません。「今回はそう来たのね、ふふふ」と。心地よく騙されたいのです。

 だって書いてる人一緒じゃん

タイプががらっと変わることはないので経験則が活きてくる感じですね。設定に違いはありますがクリエイターの手癖がどれもそのまま出てるように気がします。ご多分に漏れず本作もそんな感じ。

 相手がこう来たからこう
 
描写が弱いか無いか。こう聞くとたいしたことないように思えるかもしれませんが、だいたいの作品はできてないので特別なことではありません。ただし世間一般の感動作だとだいたいこれが出来てます。
その点をもって麻枝脚本の弱みと取るかクセと取るかは自由。補って余りある強みまたは特長があるので楽しめちゃうのです。理由の一つは彼の作る曲。セオリー通りのコード進行でないのにエモさがある楽曲群は毎度の楽しみ。二つめは挿入歌を含めた楽曲群を活かした演出。実力のある制作会社(京アニ・P.A.WORKS)とタッグを組みたいのがわかりますね。


そんなこんなでここまで一般論的な話ばかりだったんですけど、本作がまさに典型的なそれで、突拍子の無いキャラが今回はいないだけで、超展開ありきのいい話でございました。
予実でいえば以下実績↓

1.突拍子の無いキャラの行動には目を瞑る
⇒歩未の「~ござる」友利の「引くな!」など口癖ぽいのはありますが、気になるほどではなかったです。ただやはり、やり取りを通しての意思決定というより、なにかしら事象が起きてからの「自分はこうしたい」に力点を置いてたように見えました。

【主要キャスト】
  乙坂有宇(CV内山昂輝):主人公。5秒間だけ相手に憑依できる
  友利奈緒(CV佐倉綾音):ヒロイン。特定した一人だけに見えない
  高城丈士朗(CV水島大宙):仲間。超高速移動ができる
  西森柚咲(CV内田真礼):現役アイドル。
  黒羽美砂(CV内田真礼):柚咲の一歳上の亡姉。
  乙坂歩未(CV麻倉もも):有宇の妹。

2.『感動』に過度の期待をしない。構えたりもしない
⇒音楽や作画はいつも通りの水準でした。有宇の“想い”を見逃さず雰囲気の良さに身を委ねればOK!

{netabare}・美砂消滅以前の回で未練なり親への反発等に触れていればもっと良かったかも。ややあっさり風味。{/netabare}

3.超展開は全てを受け止める
⇒そういう見方をしてないというのもありますが「ここがおかしい!」ってところは気になりませんでした。ただ起承転結の“転”をもう少し早めたほうが収まりが良かったですね。わかりづらい。

{netabare}・能力者の意思次第で力は正にも負にもなることを具体的に描いてたことを評価します。前半「カンニング」で邪なほうを。これもし最終盤でやっちゃうと重くなり収拾がつかなくなってましたね。
妹の惨劇を通して能力を世界から消し去ろうと決意して貫いたことも好感。自分の目を治癒しようとして力の行使を思いとどまったり、友利の単語帳を心の支えにしたりと、能力の行使と意志貫徹との葛藤など最終盤は楽しめました。{/netabare}


お気に入りの役者の芝居、お気に入りの芸人の漫才。これを観にいく気分で臨みたい佳作です。
これからの場合は発表順に視聴していけばいいんじゃないでしょうか。



※余談

■よくわからん

{netabare}物産展でもない限りあの加熱式の牛たん弁当(こばやし)は仙台駅/東京駅の新幹線エリアor東北新幹線の車内販売のみだったような。ローカル線の導線で買えるものだったか私気になります。{/netabare}

{netabare}友利兄表敬で牛たんだったわけだけど、別途高城とは牛たんカレーが友情の証になってましたね。牛たんが繋ぐ友情みたいな伏線が何かに効いてたのかどうか…私それほど気になりません。{/netabare}

{netabare}真面目なところだと『ZHIEND(ジエンド)』Vo.さんの目が見えない設定はふわっとしてたなぁ。万事そんな感じだったから説明不足と感じても不思議ではない仕様。{/netabare}


■うずら家

蕎麦で有名な戸隠は隠れ里みたいなところ。長野の雪深い地方でスキー場があります。
スキー目当てで現地入りし、早めに着いたので昼食をと思って宿の前にあって入店したのがうずら家さんでした。スマホとかない頃よ。
超有名店とは知らず「うめ―けどちょっと値がはるな…うめーけど」と蕎麦の有難みよりも夜の日本酒に思いを馳せた罰当たりな二十歳前後の私。時が流れて近くを通った時は大行列だったので入店を諦めました。

{netabare}ゆさりん実家(第12話)のモデルとなったとこですね。{/netabare}

ブランド目当てでがっつくより、ふとした縁で導かれたほうが嬉しい発見だったりしますよね。
これだけ情報が溢れていてはそんな偶々の出会いが難しい。でも似たような感覚は味わいたい。だったらせめて心持ちくらいはフラットにして作品に臨みたいよねってところです。



視聴時期:2020年10月~12月 地上波再放送   

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2020.11.25 初稿
2021.09.18 修正

投稿 : 2021/09/18
閲覧 : 838
サンキュー:

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