「神様になった日(TVアニメ動画)」

総合得点
74.5
感想・評価
749
棚に入れた
2203
ランキング
882
★★★★☆ 3.4 (749)
物語
2.9
作画
3.8
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.2

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ネタバレ

ゲリオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

This is bad bad bad bad bad bad bad bad bad bad

満を持してのKeyブランド作ということでファンから多大な期待を背負った本作だけども…いや〜、かなり叩かれてるね。
脚本はだーまえ氏。2010年の"Angel Beats!"、2015年の"Charlotte"、そして2020年の神様になった日…ちょうど5年間隔で新作を手掛けてる感じか。
前作、前々作の記憶というと、ABは昔過ぎてまぁまぁ面白かった(泣けた記憶はない)くらいしか覚えてなく、Charlotteは展開がめちゃくちゃで叩かれてたなくらいの印象であんまり…
ゲームもやらないので個人的にはKey自体に深い思い入れはなく、だーまえ作品と聞いてもピンとくるものはないのだけれど、1話を見て何と"ゆるキャン"に続くご当地アニメだということが発覚し、皆様とは違った意味で期待を込めてしまった次第。
しかしまあなんというか、これだけ酷評されてしまうと、このアニメで聖地巡礼的な地域活性化は無理そうで…今後も"ゆるキャン"一本でいくしかないのかね。。。

駄目だった点は多々あるけど、やっぱり無駄な話が多かった事が第一に挙げられる。
極端に言えば途中の話全部要らなかった。ラーメンとか麻雀とか…
サブキャラの掘り下げが狙いだったんだろうが、別に主人公とひな以外の登場人物にそこまで重要な役割は無い。
尺が足りないから後半が駆け足になるのではなく、無駄な尺を使うから大事な部分に時間を掛けられない。…という前作の反省をまったく活かせていなかった。
そしてギャグが絶望的に寒い!ってのが第二の駄目な点。
2000年代初頭を感じさせるKey作品特有の激寒なノリ、これはもう"CLANNAD"から一向に変わってなく、とてもじゃないが令和の作品に通用する代物ではない。
そういうことを考えると今の"なろう作品"のノリは現代アニメに則してると、はっきりとわかんだね。

「神様になった日」「30日後にこの世界は終わる」「神を殺して世界を守るか、世界を狂わせてまで神を生かすか」
御大層なフレーズが続くも、気づいてみれば介護アニメになってた件。
自分もずっと、こんな平和な日常がいつ世界の終わりに転換するんだと気になりながら視聴したけど、終わってから振り返るとそれらの要素は脚本家さんが考える本筋ではなかったんだよね。
「終わるのはわし一人の世界だったのじゃ」ってサラッと言われても、神を殺すだの世界を狂わせるだの、公式が大層なキャッチフレーズを使ってるもんだから視聴者がそう簡単に切り替えられるわけがなかろうに。
キービジュアルにひなと背中合わせで載ってるハッカー鈴木少年にしても序盤に意味深に登場しておいて終盤まで放置。
やっと出番がきたと思ったら「んっ、こいつ要る?」って疑問がまたしても生じる。
背後の組織も含めシナリオを展開させるための強引な歯車としか思えなくて、物語全体がチープになってしまい、ガチで世界が終わる云々のフレーズは看板倒れだった。

結局、本筋は主人公・陽太とヒロイン・ひなのラブストーリーだったと知る。
恋愛がテーマなのはKey作品なのだから悪くはないのだが、やはりそれまで無駄な話が多すぎたせいで、陽太がひなに恋愛感情を抱く描写過程が皆無であり、いきなりロリコンになったとしか思えなかった。
あくまで伊座並さんが恋愛対象で、ひなは家族として好きだと思っていたが。いや、むしろそうであってほしかった。
大学生になろうという男が10歳くらいの少女にガチ恋するのは、実社会においていかなる理由があってもアウトなのではないか。
そして終盤の介護施設における陽太の行動。視聴者全員が感じたであろう事なので具体的には割愛するが、いかんせん不快感が尋常ではなかった。
「ヒナァァ〜!」という陽太の絶叫は「コネクティブヒナァァ〜!」という迷言を残した某ロボアニメを彷彿させたが、それはどうでもいい話。

総評。映像面は良かったので駄作と断言したくはないが…
ストーリーはこの作品より面白くないアニメは無数にあるし、これがKey作品ではなかったら、ここまで酷評の嵐になることはなかったと思われる。
とは言っても振り返るとツッコミどころは語り尽くせないほどあり、脚本に特化した評価ならば「最悪」と付けても仕方がない駄目っぷりだったかと。
最終話もハッピーエンドでもなければ、お涙頂戴エンドでもなく…これを見て「泣けた」と言ってる人は神経を疑うレベル。
だーまえ氏は次回作に期待…とか言ってられる状況でもない気がして、申し訳ないが今後は音楽業一本に絞ってほしいと思う。
そしてP.A.WORKSはオリジナルアニメ制作会社として応援してるけど長い間ヒット作を生み出せておらず、今回こそはと思ってたんだが見事に大コケしてしまった。
そろそろ冗談抜きでヤバいのでは?と心配するばかりである。

投稿 : 2021/02/04
閲覧 : 436
サンキュー:

10

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