「One Room(TVアニメ動画)」

総合得点
66.8
感想・評価
259
棚に入れた
1236
ランキング
2324
★★★★☆ 3.4 (259)
物語
3.0
作画
3.6
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

視聴者参加型アニメ

一人称視点の徹底が非常に特徴的な5分アニメ。
方向性の好みはさておきそういう実験的な姿勢は歓迎する。
カメラのアングルが目新しいだけで随分新鮮な感じがする。
全部で12回で、3人のヒロインのそれぞれのエピソードを4話づつ描いていくので各ヒロイン合計20分弱くらい尺がある感じ。

一番の印象は一人称型は5分でも結構疲れるなということ。主人公への没入を求められ、物言わぬ主人公の発言や表情を推測しながら見ることになるので脳に結構負荷がかかる。その上ヒロインの魅力を頑張って探さないといけないので大変だ。催眠音声とかああいうので訓練しているとこういうのがすっと入っていけるようになるかもしれない。


各章で登場人物は相手のヒロインと「自分」だけなのでヒロインを気に入ってあげることが適切に楽しむための必要条件。個人的に1人目のヒロインが無個性だし好みじゃなさすぎて(愚鈍で生真面目な清楚タイプが一番嫌い)展開も虚無すぎてかなり厳しかったが、2人目、3人目は右肩上がりに好印象を持てた。夢を追う話が結構好きなのだ。

特に3つ目のエピソードでは{netabare}小説家志望という設定を活かして、ズルをして「文字で主人公の心情を物語る」ことでルールを壊したところが結構印象深かった。個人的には「一人称」という形式の部分での遊びにもっとこだわったものが見てみたい。{/netabare}3エピソード目は単純に唯一物語に展開が存在した作品だったのでそういう意味でもよかった。ただし逆に1エピソード目こそ「男の妄想を抽象化した無個性な美少女との夢いっぱいの日常を愛でる」という形でもっとも目的に対してストイックである種正しい作風であるとも言える。

それにしても日本人のこういう品性下劣なものに対する一生懸命さというか恥を知らない態度には目を見張るものがある。別に俺はセクシャルなものを否定したいという気はさらさらないしむしろそういう部分はリベラルだと思うのだけど、性的なものと清純なものを一緒くたにするジャパニメーションの態度には正直ついていけないと感じるときがある。
エピソード自体は虚無だし、ヒロインを愛でるアニメとはいえ誠実で大事な話をしている場面なのにカメラの視線は露骨に猥褻に動くのだから製作者は性格が悪い。男というのは、誠実な態度をしていようが視線は常におっぱいとケツの上を泳いでいる、そういう生き物だということを私たちに教えてくれる。


ともあれ、一人称ということもそうだけど展開もキャラクターも相当抽象化されているのでなんというか色々考えさせられてしまい実はある種考察系かもしれない。優れた音楽家や画家は視覚、聴覚と感性を繋ぐ脳神経のスペシャリストだ、というような話をどこかで読んだけれど、マスに希求される萌え属性、萌え仕草を探すこともおそらく脳神経の萌覚を熟知したものだけに許された技ではないだろうか。この作品がそれに成功しているかはさておき。

結論:
没入型アニメというものは初体験だったので試作として色々可能性を感じるものだった。時間がある方は実験作品として見てみても良いかもしれない。

投稿 : 2021/03/11
閲覧 : 120
サンキュー:

4

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