「ゲキドル ACTIDOL SCHOOL(TVアニメ動画)」

総合得点
64.1
感想・評価
103
棚に入れた
264
ランキング
3862
★★★★☆ 3.2 (103)
物語
3.0
作画
3.2
声優
3.2
音楽
3.3
キャラ
3.1

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ネタバレ

あすは さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ここ最近で一番興味深かった作品(アニメに限らず)

まだ最終話見たばっかりです。
女の子による演劇の要素と、とにかくえらく複雑な時間ものSFが絡み合い(触れ合うとはいっていない)、読み解くのが大変なこと。これは怪作というか問題作というか。。。関谷あさみのキャラのかわいさもあり、今期一番ハマりました。回ごとに展開がまったく読めなかったし、解釈の幅を残しています。
ちなみにアイドル要素は前半にちょこっと出るだけです。タイトル詐欺かw

すべてを説明して明らかにしちゃうと、そこでその作品への見る側の興味は薄れちゃうんですよね。ゲキドルは多分何度見ても薄れないと思う。
大体現実では、すべてが明らかになることって絶対ないですよね。最近の説明的なアニメのように、世界を神の視点で見ることに慣れすぎてしまった人には、見るのがきついかも。わからないことがわからないままなのがリアルだと思います。

最終回、これまで噛み合うことのなかった演劇と時間SFの要素が、溶けあうように繋がります。いつの間にか特異点として演劇と過去の現実が結びつき、ふたつの世界の境界があやふやになります。
多分そういう展開になりそうだなとは、(11話くらいで)思っていましたが、これをアニメで絵としてきちんと見せてくれるとは思わなかった。イメージのない概念を、1枚の絵で見せられたような感じ。やってくれるなぁ。
ちょっとP.K.ディックのSFの味があります。

話の展開に比べて12話という尺が短すぎる気もするけど、このスピード感が現代風なんだろうなあ。全編にわたって、すごいかけ足で駆け抜ける感があります。

人物、特に主演級の3人の造形がよいです。
人間的な感情が豊かで行動がそれにひっぱられがち、演劇に関しては自分に対しても他人に対しても厳しいあいり。アイドルやっても、さすが経験あるだけあって、ひとりだけ客席を見てそれに反応できる余裕があります。

つらすぎる過去があって、ずっとそれから逃れられず、自分というものが希薄だったせりあ。でも演劇のおかげで救われましたね。なんか演劇による精神療法をみてるような気分にもなりました。

一番謎なのがいずみ。この子の言葉と行動見て、あれっと違和感持ちました。
最初、竹崎を嫌っているようだったのに、次に見かけた時は「心から」愛着をもっているような態度を見せる。
いきなり、アリスインを抜けたのは借金のためで仕方なかったとかいう発言。いや、もっと大きな舞台でっていってたやん。かをるとの会話を見ても、そんな経緯があったなんて一切感じない。
。。。この子、多分実生活でもいつでもどこでも、その場その場でもっとも最適の役を完璧に演じ続けているタイプの子なんじゃないかな。そりゃ演技うまいわけだ、自分で嘘をついてるとか、そういう感覚がないのか、あるのか、それは分からないけど。(視聴者は神の視点だからすぐおかしいと気づくけど、そうでなかったら多分だまされるよね、まさに迫真の演技だし)
SMTの子に、「緑色の目をした怪物」(シェイクスピアの「オセロ」、嫉妬深く人の心をもてあそぶ者とかいった意味)とか言われて、その時はええっひどい、と思ったけど。。。うん、言われても仕方ないかもw
でも人としてはどうだろうと思うけど、演劇者としては、やっぱり他のふたりとは格が違うのかも。。。
うーん、EDではあいりが一番好きだったけどw いずみ興味あるなあ。もっと知りたいなあ。

ちなみに4種類のED曲の中では、いずみが歌った「トーキョーロンリーガール」が一番好き。

とにかく、今期(に限らずここ最近で)一番ハマったアニメでした。これだけ複雑怪奇な物語をよくここまで12話のアニメとしてまとめあげたと思います。
ただし、見る人を選ぶかもしれない。

投稿 : 2021/03/23
閲覧 : 244
サンキュー:

4

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