「魔女の旅々(TVアニメ動画)」

総合得点
79.3
感想・評価
716
棚に入れた
2570
ランキング
497
★★★★☆ 3.7 (716)
物語
3.5
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

もう少し観たいと思ったのはだれでしょう?そう私です!!

いい(好きな)雰囲気。
キャラクターも可愛く魅力的。声も涼やかであっている気がした。たまにタカビーに見える点があるのは魔女設定故になんでしょう、と良解釈しました。

op/ed:曲、絵も共に美しく独特の雰囲気があり、涼やかで心地よい。
opは流れるようなピアノで始まる軽やかな感じ、edはちょっとケルティックな感じかな。

ストーリー展開も細やかに描くポイントと〜か月後みたいなカットがうまく使われテンポを良くしている気がした。これがマイナスに働くケースもよくある事だと思うけれども上手くやっている印象。

物語は、旅する魔女の日常系、広い意味ではロードムービー系といえるかもしれない。
結構、ハードな内容、ブラックな内容も盛り込まれており、ロードムービーとしてみると硬派な一面も垣間見られる。
決して正義の味方ではない、お節介なヒーローでもない、全く干渉しない訳ではないが、厳密に言うと一時的にしかそこに滞在しない存在、もっと言えば「通りすがりの旅の人」あくまでも旅人なのだ。
そこにモヤモヤする事もあるが、そのドライさも理解せざるを得ない点が私には硬派と感じる。イレイナのどうしようもないことを受け入れる知性に惹かれると言ってもいいかも。もちろん完全にクールに割りきっている訳ではないことはいうまでもない、その時の表情には苦しみや悲しみが滲んでいる。
ここが我々視聴者との共感を生むのだろう、そしてその上で、次の街へ移っていく、ここで前の事を忘れる訳ではないが、切り替えてさっぱりと次の物語に移ることで、我々の気持ちも軽くなるのではないだろうか。

と思っていた時期が私にもありましたw

{netabare} 上に書いたような所感は最終話で少し印象が変わりました。やはり、それ相応のストレスや迷い(別の選択肢を選んでいたら・・・)があったことが解ります。そして、あらたな所感として「もう戻れない選択肢を選び続けてきた」この言葉が共感・共有するワードとして浮かび上がってきました。
確かに、望むと望まざるとにかかわらず、何かを選択してここまで来ているな、と・・・。
このポイントをしっかりと押さえていることが、この作品をかわいいながらも骨太にしているのだと思います。
{/netabare}


第1話:魔女になり、旅立つまでのごあいさつ回。私的にファーストインプレッションは好感触。

第2話:ちょっとしたトラブルに巻き込まれる回、最終的には将来の楽しみも垣間見え、オーソドックスな良回。

第3話:2エピソード構成。2エピソード共にダークでもの悲しい一面が顔出す。と言ってもイレイナのダークな面ではなくストーリー構成の、である悪しからず。

第4話:これまたヘビーでダークな雰囲気のお話。終わり方も「一体、何が正解だったのか」とか「どうすれば良かったのか」とか視聴者に考える余韻を残すものではなく、「こういう事がありましたとさ」という終わり方だ。このドライな感じを許容できるかどうかで、この作品の印象は大きく変わるだろう。

第5話:ほのぼの回かな。師匠のフランと再会。このフランとの会話の中で「むむっ!」という、カンの良い人なら気づくかもしれないいくつかのフラグが語られる。
しかし、こういう実力があるのにフツーな感じの師匠っていうのはやはりいい味出すねぇ、私は好きだな。

第6話:今回のエピソードには第2話で知り合ったサヤと再会する。私はこのボクっ娘割と好きなので嬉しかった。イレイナとのカラミも楽しいしね。
話全体としては、教訓めいた考えさせられる点もあるお話でした。

第7話:2エピソード。少しだけ教訓めいたものと、物語のネタバレ的な雰囲気もある回でした。フツー回ですかね。

第8話:悪事を働く変態ボクっ娘魔女を退治するエピソード、物語としてはフツー回。が、ラストにもう一人の変態ボクっ娘魔女が登場するwww

第9話:「私はただの視聴者、物語には何もできない・・・」この言葉が身に染みる回。そういう意味ではイレイナと思いが一部共有できるかもしれない。こういうピリリと辛いエピソードが盛り込まれているのが、この作品を普通とは違う趣にしているのかもしれない。

第10話:5話での匂わせが確信に変わるイレイナ、サヤ双方の師匠の過去エピソード回。
割と好きな回だった。

第11話:はい、昭和な人には「転校生」、平成な人には「君の名は」回です。ジト目最高!面白かったです。
そして最後にイレイナの旅への思いが語られます。

第12話:最終話にふさわしいまとめ回。イレイナの苦悩や迷いが意外な形で「見える化」されますw。
そしてそこからの、タイトル回収。
今後へのネタフリ、完璧かと。


珍しく、内容に触れない形ですが、所感的なものを各話で書いてしまいました。
それぐらい、しっかりと、楽しんで観た作品でした。
願わくば、もう少しこの形でのエピソードが観たかったです。
どうやら、世界的にも高く評価されている様子、12話EDから続く物語も待ちたいとは思っていますが、現在の物語の追加エピソードや映画のようにスペシャルな形での深掘りが観たいと正直思います。


この作品はエピソードによっては、大変つらい、キツイものもありますが、それをふまえた上でも大変魅力的な作品だと思います。
キャラクターもとっても魅力的ですし、わちゃわちゃした回はホントに楽しいです。
イレイナの愛らしさもずーっと観ていたくなりました。

全体的な作画もとてもきれいでしたし、特に12話でイレイナが目を覚ました瞬間のカットの青空は彼女の迷いが吹っ切れたような澄んだ美しい空でした、印象に残っています。


是非、機会を作ってでも見てほしい作品の一つだと思っています。
また、続編、拡張エピソード他も待ちたい作品です。
機会がありましたら、どうぞ、ご覧になってください。

投稿 : 2021/05/02
閲覧 : 303
サンキュー:

31

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